運転手が女性客を「美女」と評価
滴滴はヒッチを「ソーシャル・ライドシェアサービス」として売り出し、アプリにはドライバーと乗客がお互いの外見について評価できる機能を搭載している。しかし、ドライバーが女性の乗客について「美女」や「女神」など性差別的な評価を残すケースが後を絶たず、批判が高まっていた。
「滴滴はサービスを改善できるはずだ。ライドシェアをソーシャルサービスとして売り出すこと自体に問題がある」と中国政法大学のZhu Wei教授は述べている。
規制当局は、滴滴に対して不適格なドライバーと車両をプラットフォーム上から削除するよう要請している。これを実施すると、登録車両の台数は最大3分の1減少する可能性があるとiiMediaのZhangは指摘する。
新華社通信によると、深セン市で登録されている5000台の車両と2000人のドライバーが不適格で、当局は滴滴に対策を講じるよう命じたという。また、重慶市の担当者は「滴滴は同市でサービスを運営するために必要な免許を取得しておらず、市政府がデータの開示を何度も要請しているにも関わらず、同社はこれに応じていない」という。
交通運輸部や公安部など中央政府も滴滴に対してヒッチの全面的な刷新を要請したと伝えられている。滴滴の広報は、「政府関係者との会合についてコメントすることはない」と述べている。同社によると、ドライバーにはプラットフォームに登録する際にIDと運転免許証、車両登録証の提示を求めており、警察と提携してドライバーの犯罪履歴を確認しているという。
東南大学のGu Dasong准教授によると、相乗りサービスは規制や監督が緩いため、問題が生じやすいという。ドライバーに求められる運転経験も、リムジンサービスの場合は最低3年だが、相乗りサービスは1年となっている。
「多くの地域で相乗りサービスに対する規制は抜け穴だらけとなっている。このため、他のサービスでは不適格となる車両やドライバーが、相乗りサービスに登録する事態が増えている」とGuは指摘した。