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がん診断の領域は進化を続け、変化し続けている。だが、画像やデータの分析は時間と高度な知識を持った専門家のスキルや判断力を必要とすることから、診断医らは依然として、需要への対応に苦労している。

そうしたなかで、診断にかかる時間を大幅に短縮し、より正確な判断を下すことを可能にしたのが人工知能(AI)、またはディープラーニングだ。インドのバンガロールに拠点を置くヘルステックのスタートアップ、ニラマイ(Niramai)の共同創業者であるギータ・マンジュナスはそう指摘する。

2016年に創業、昨年4月にシードラウンドで100万ドル(約1億1160万円)を調達したニラマイは、米国でAIと機械学習アルゴリズムに関する特許6件を取得している。同社の検査機器は、ビッグデータ解析や熱画像処理技術などを活用することによって、より高精度の乳がん診断を行うことができる。細胞のわずかな異常から、乳がんを検知することができるという。

マンジュナスによれば、乳房の腫瘍はほとんどどのスクリーニング検査で検知することが可能だ。だが、検出される腫瘍の60%以上は良性だ。一方、ニラマイの検査機器は組織の異常を探し、がん性の可能性があるしこりのみを特定することができる。

放射線を使わず、痛みもなく、患者の体に直接触ることもない同社の検査機器は、過剰診断や誤診を減らすことができる。それによって、マンモグラフィーの技術が直面してきた問題の大半に対応することが可能だ。

国内外での事業拡大が目標

時代遅れだと批判されるインド国内の病院のITシステムに、最先端のAIソフトウェアを実際に統合させることには問題も残されている。だが、乳がんの診断にこうしたテクノロジーを採用することは、人口1000人当たりの医師数が世界で最も少ない国の一つであるインドに大きな利益をもたらすはずだ。

ニラマイの検査機器を使った診断が、すぐに完全にマンモグラフィーに取って代わることはないだろう。それでも同社の技術を採用する病院は増え始めている。今のところ利益を上げるには至っていないが、2年後までの黒字化を目指している。

インド国内の3州にある病院や臨床検査室と提携しているニラマイは、年内にはその他の地域にも事業を拡大する予定。さらに来年半ばには、シンガポールや日本、マレーシア、米国をはじめとする世界各地にも進出したい考えだ。

編集=木内涼子

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