社内で「新しいこと」を始めるための4つのテクニック

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「我が社では新しいことに挑戦ができないんです」「企画を提案しても認めてもらえません」

企業における新規事業立ち上げについて講師をするときや若手のビジネスパーソンの転職相談を受けるときなど、こうしたフレーズをよく聞かされます。会社は冒険したがらないとか、自分の思いをわかってくれないという不満ですが、はたして、それは本当でしょうか?

20年以上、大企業の事業開発に携わってきた私の周りには、数多くの社内起業家がいます。いずれも、自分自身の「やりたい」という熱意や独自のアイデアを出発点に、プロジェクトをスタートさせています。もちろん、必ずしもすべてが成功をしているわけではありませんが、少なくとも、「自分がやりたいことをはじめる」ことはできています。

そこで、今回は、自分から手を挙げて、企業内で新しいことを立ち上げた人々に共通している4つのポイントを紹介したいと思います。

1. 職場において信頼を獲得している

第一に、彼らは普段から与えられた職務をきちんと遂行しているので、職場における信頼を獲得しています。単に作業を完了させているのではなく、自分で考え、必要ならば職務を超えても仕事をやり遂げる人として、周囲から“仕事ができる”という評価を受けているのです。

逆に、やるべき仕事を果たせていないと、「自分の仕事をしてから言え!」と反感をかってしまい、たとえどんなに素晴らしい企画であっても実現するのは困難です。

当たり前のことだと思うかもしれませんが、意外にできていない人も多いのが事実。社内で新しいことがやりたいなら、まずは日々の自分の仕事をまっとうする。すべてはそれからです。

2. 会社のメリットを忘れない

自分がやりたいだけでなく、会社にとってプラスになる点があることを訴求するのも、周囲から賛同を得るためのポイントです。「将来会社の柱となるようなビジネスを作る!」というような大きなハナシである必要はなく、職場の士気があがるなど、身近なもので構いません。周囲の人のウィンは何か? それを考え、言葉にして伝えることが大切です。
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文=秋山ゆかり

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