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I write about bringing life to work and bringing work to life.

Antonio Guillem / Shutterstock.com

以下は、読者のノアからの便りと、それに対する私からの回答だ。


私は、あなたからのアドバイスのほとんどに賛同しますが、過去の給与額についての見解には全く同意できません。あなたは、年収実績はプライベートなものだと言っていますが、なぜそうあるべきなのでしょう? これまでいくらの給与をもらってきたかは、社会人としての人格の一部だと思います。職務経歴もプライベートであるべきでしょうか? もちろん違います。

求人をかけている側である私は、候補者が過去にどれだけの給料をもらっていたかを知る必要があります。新入社員にどれだけの経験や仕事の質を期待できるかは、私は当然知ってしかるべき情報ではないでしょうか?

そうした情報の多くは、候補者のこれまでの給与額から分かります。それぞれの仕事での給与額を見れば、その候補者がキャリアを通じていつ、どれだけ成長してきたかが分かります。その情報が欲しい立場から言わせてもらうと、あなたが求職者たちに対し、私(や他の採用担当者)にそうした情報を渡さないよう繰り返し言っていることにはがっかりしてしまいます。

私の論理に何か欠点はあるでしょうか?


ノアへ

あなたの論理に欠点はない。なぜなら、あなたの言うことは論理になっていないからだ。「それが欲しい。よこせ!」というのはたいてい、3歳児のせりふか、または周囲から子供じみていると思われる人の言うことだ。私は相手の年収実績を知りたいので、それを手に入れられるべきだ──これが論理だと言うのか?

立場を変えてみて、あなたの“論理”が成り立つか考えてみよう。就職希望者は、あなたや他の管理職の年収額を、ぜひとも知りたいと思っている。また、あなたの会社が昨年いくら売り上げ、そのうちいくらが役員のポケットに入ったのかも知りたがっている。さらに、あなたの個人的な報酬が、従業員を相場以下の給与で働かせるなどの予算管理によってどれほど影響を受けているのかも知りたいだろう。

これらの情報はもちろん、応募者や従業員の手には入らないものだ。会社の財務状況や役員報酬、さらには現従業員が周辺の労働市場と比べてどの水準にあるかといった情報ですら開示することなく、一方的に候補者に情報提供を求めたり、それを期待したりするのは理不尽であり、高圧的かつ不公平だ。

編集=遠藤宗生

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