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フォックスコンのテリー・ゴウ董事長(Photo by Scott Olson / Getty Images)

電子機器の受託生産(EMS)で世界最大手の「フォックスコン(鴻海精密工業)」を率いるテリー・ゴウ(郭台銘)董事長は、少なくともあと5年は引退しないと宣言した。

フォックスコンの事業は、受託生産と自社ブランド製品の製造・販売からなるが、アナリストらは同社がスマートフォンの受託生産に重点を置き、製造工程の自動化により大幅なコスト削減を図ると予想している。また、M&Aによって利益の拡大を図ることも考えられる。

ゴウは、1974年に7500ドルの資金でフォックスコンを設立した。現在、中国の同社の工場では130万人の従業員が働いている。2016年4月にはシャープを35億ドル(約3900億円)で買収し、翌年には米国ウィスコンシン州で100億ドル規模のフラットパネル工場を建設すると発表してホワイトハウスから全面的な支持を受けた。

ゴウにとって目下のゴールはフォックスコンの株価を上げることだ。ゴウは先月、2017年の売上高成長率が目標の10%に満たなかったことを謝罪した。昨年のフォックスコンの連結売上高は、前年対比6%増の4.7兆台湾ドル(約17兆7千億円)で、純利益は前年対比6.7%減の1387億台湾ドル(約5000億円)だった。

現在67歳のゴウは猛烈な仕事ぶりで知られ、5年目以降も経営トップの座に居座り続けると見られている。ゴウは台湾で第2位の富豪で、推定資産は75億ドルだ。彼には明確な後継者がおらず、成人した2人の息子は映画と金融の道に進んで父の跡を継ぐつもりはないようだ。他の子どもたちはまだ13歳未満だ。

フォックスコンは、「InFocus」という自社ブランドのアンドロイド端末を製造しているが、グローバルの市場シェアではトップ10にも入っていない。2016年には子会社の「FIH Mobile」がマイクロソフトのフィーチャーフォン事業を買収したが、自社ブランド端末が売れすぎるとアップルなどの大口顧客と競合してしまうため、この部門をさらに強化することは考えにくい。

「自社ブランド製品はあくまで副次的な事業であり、それほど売れるようにならないだろう」と現地のアナリストはいう。株価を上げるためにはノンコア資産を整理し、収益を生み出すものに集中することと、数多く存在する子会社が競合し合わないよう、すみ分けを図ることが必要だと考えられる。

編集=上田裕資

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