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Preechar Bowonkitwanchai/ Shutterstock.com

EUの地域政策総局は先日のレポートで「インターネット上は、毎日がエイプリルフール状態だ」と書いた。「インターネットには編集者も管理者もいないため、テレビや新聞とは異なるメディアであることを人々は認識しなくてはならない」と執筆者のŽiga Turkは書いている。

一方で、調査企業ギャラップとナイト財団(Knight Foundation)は、米国民2000人を対象に「ニュースガード(Newsguard)」というニュース情報源の信頼性評価システムの効果に関するアンケートを実施し、6月下旬にその結果を公表した。ニュースガードは、ニュースの情報源を信頼度に応じて緑(信頼できる)と赤(信頼できない)で評価している。

元ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)発行人のゴードン・クロビッツらが創業したニュースガードは、独立したジャーナリストらが情報源の信頼度を精査するほか、パブリッシャーの資金源を調査する。ニュースガードは、個々のニュースが虚報であることを暴くのではなく、メディア全体としての信頼度を評価する点が他のサービスと異なる。

「ファクトチェックを行うウェブサイトは、個別のニュースの正確性を分析することに特化している。これに対し、ニュースガードはメディアがジャーナリズムの慣行に従って運営されているかを評価している」とナイト財団のDavid Askenaziディレクターは述べている。

調査では、回答者の政治的な志向に関わらずニュースガードが一定の効果を発揮していることが明らかになった。回答者は、緑のサインが表示されたニュースをより信頼し、赤のサインが表示されたニュースを不正確だと捉える傾向が強かった。回答者が感じたニュースの正確さを5段階でスコアリングしてもらったところ(5が最高、1が最低)、緑が表示されたニュースは3.03〜3.35と高かったのに対し、赤が表示されたニュースは2.81〜2.48と著しく低かった。

一方で、「赤が表示されたフェイクニュースを少なくとも1つはSNS上でシェアする」と答えた人の割合は44%にのぼり、ニュースガードによるフェイクニュースの拡散防止効果が限定的であることも浮き彫りになった。これらの人々は、フェイクニュースを共有する理由として以下の点を挙げている:「より多くの人にメッセージを伝えるため」(49%)、「他の人たちの意見を聞くため」(30%)、「フェイクニュースであることを注意喚起するため」(14%)、「他人を苛立たせるため」(4%)

ジャーナリストらが信頼性を担保

また、「SNSやメディアプラットフォーム、ニュースサイトがニュースガードの仕組みを導入すれば信頼度が向上する」と回答した人の割合は26%に過ぎなかった。

さらに、ニュースガードが経験豊富なジャーナリストによって作られたサービスであることを認識している回答者ほど、評価に対する信頼度が高かった。これは、オンラインのファクトチェックサービスに対する信頼が低下しているのとは対照的だ。

ニュースガードは特定の意見に異議を申し立てることはしないため、評価結果をよりオープンに受け入れることができる。ファクトチェックサービスに疑念を抱く人が増えている中、ニュースガードはより多くの人に受け入れられやすい管理システムだと言える。

ニュースガードが目指すのは、目の前にある情報が本当に正しいか疑問を持つ姿勢を促すことだ。フェイクニュース撲滅の特効薬とまではいかないが、幸先の良いスタートを切ったと言えるだろう。

編集=上田裕資

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