ビジネス

2018.07.12

打倒スラックを狙うイスラエル企業「Monday.com」創業者たちの野望

Monday.com共同創業者のRoy Mann(左)、Eran Zinman(右)(Photo courtesy of Monday.com)

ビジネス管理ツールを提供するイスラエル企業「Monday.com」は2012年にテルアビブで設立された。Monday.comはチームマネジメントやコミュニケーション向けのソフトウェアで、アディダスやサムスン、WeWorkなどの大手も採用。世界の企業の3万5000チームが利用している。

Monday.comは先日、5000万ドル(約56億円)のシリーズC資金調達を実施したことをアナウンスした。累計資金調達額が8400万ドルに及ぶ同社の企業価値は5億ドルと評価された。

同社の共同創業者のRoy MannとEran Zinmanらは、ともにイスラエル出身。Mannはゲーム業界に関わった後に「Wix」に役員として参画した当時、プロジェクト管理に役立つツールを開発したいと考えた。その後、モバイル企業「Conduit Mobile」に勤務中だったZinmanと出会い、2014年に当初は「dapulse」という企業名でMonday.comを立ち上げた。

しかし、dapulseという名前があまり評判が良くなかったため、昨年11月にMonday.comに社名を改称した。CEOのMannによるとMonday(月曜日)という名前にしたのは、それが一週間の仕事の始まりの日だからだという。

今回の調達をリードしたニューヨーク本拠の「Stripes Group」は、これまで「Blue Apron」や「GrubHub」「Refinery29」らに出資を行なってきた。同社は近年、ビジネスコミュニケーション分野への投資に力を入れてきたという。

「Monday を使えばコミュニケーションの質をあげ、会議の時間を短縮できる」とStripes のパートナーの一人は述べた。

シリーズBを主導した「Insight Venture Partners」のJeff HoringはMondayの魅力を次のように語る。「Mondayは様々な機能を盛り込んだコミュニケーションツールで、何か特定の機能で支持を集めている訳ではなく、全体的な操作性の高さが魅力となっている。口コミで支持が広まった業務ツールという点ではスラックと似ている」

Mondayは既に米国にもオフィスを構えており、今年5月には日本企業との提携により日本語版の提供も始動させた。

共同創業者のMannとZinmanらは、同社の今後の成長に自信を持っている。「イスラエル発のMonday.comは今後、数十億ドル規模の企業に成長し、この市場で主要なプレイヤーになろうとしている」と述べた。

編集=上田裕資

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