W杯効果でイギリス音楽チャート1位の「愛国ソング」

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ワールドカップの熱狂は音楽業界にも好影響を及ぼしている。イングランド代表の応援ソング「スリーライオンズ」が、英国の音楽チャート「Official Chart Update」で1位を獲得した。

22年前にリリースされたこの曲は、様々なバージョンを含めると合計160万枚も売れている。曲を書いたのはコメディアンのデビット・バディールとフランク・スキナー、そしてザ・ライトニング・シーズのイアン・ブローディーだ。

「スリーライオンズ」は7月6日から9日までに2万4000ダウンロードを記録、ストリーミングでも260万回も再生されている。イングランドは7月11日に準決勝の対クロアチア戦を控えており、今後さらにダウンロード数や再生回数が増えることは間違いない。

スリーライオンズは、イングランド代表のユニフォームに描かれた3頭のライオンを意味している。ワールドカップのトロフィーがサッカー発祥の地に帰ってくるという意味の「フットボール・イズ・カミング・ホーム(サッカーが母国に帰ってくる)」というフレーズが、英国民の愛国心をかきたてる。

この楽曲は週半ばのミッドウィークチャートで、前週の24位から一気にトップに駆け上がった。このまま1位をキープすれば、決勝戦を控えた13日発表の週間シングルチャートでも正式に1位となる見込みだ。

「スリーライオンズ」の売上は、前週のチャートで1位だったジョージ・エズラの「ショットガン(Shotgun)」を8000ユニット上回っている。エズラは自分の楽曲が首位陥落の危機に瀕しているにもかかわらず、「スリーライオンズ」を聴くようSNSでファンたちに呼びかけた。

「ついにスリーライオンズにトップの座を譲るときが来た。トロフィーが帰ってくるんだ。行け、イングランド!」とエズラは代表たちにエールを贈った。

イギリスの週間シングルチャートには他にも2曲のサッカー関連ソングがランクインしそうだ。1つは現在28位のファットレスの「ヴィン・ダ・ルー」(1998年)、もう1つは34位のニュー・オーダーの「ワールド・イン・モーション」(1990年)だ。

編集=上田裕資

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