ニュースを報じた「GadgetMatch」によると、ファーウェイのコンシューマービジネス部門のプレジデントであるJim Xuは、2018年後半にゲーミングスマホをリリースする計画だという。Xuはまた、2019年に折り畳み式スマホをリリースすると述べたという。
ファーウェイは、スペックなどの詳細を公表していないが、GPUを強化するテクノロジーである「GPU Turbo」が搭載されるのは確実だ。GPU Turboは、端末のパフォーマンスを60%向上しながらバッテリー消費を30%抑えることができる。
Asusが最近発表したゲーミングスマホ「ROG Phone」は、ハードウェア性能でiPhone Xを凌ぐとされる。ファーウェイのゲーミングスマホも、ROG Phoneに匹敵するスペックになることが予想される。
ROG Phoneはまだリリースされていないが、公表されているスペックはゲーマーならぜひ入手したくなるものだ。RAMは8GB、ストレージは最大512GBで、SoCにはクロックアップした「Snapdragon 845」を搭載している。ファーウェイの端末もRAMとストレージは同等レベルになると思われるが、SoCはP20 Proに搭載されている「Kirin 970」よりも高速なものになるだろう。
ゲーマーは、処理性能の高さとストレージ容量の大きさに加え、美しいグラフィックを求める。ファーウェイの新端末のリフレッシュレートは90Hz以上、ディスプレイはHDR対応で解像度3K以上のAMOLED(有機EL)を搭載することが予想される。
ROG Phoneは、ゲーマーの様々なニーズに応えるために専用アクセサリを充実させている。例えば、ユーザーはゲームパッドを付けたり、PCにドッキングしてキーボードやマウスでプレイすることもできる。また、端末側面に「Air Trigger」というタッチセンサーを内蔵しているほか、背面に取り付ける冷却システムも標準装備されている。
課題は「ユーザーの啓蒙」
ファーウェイのゲーム端末のアクセサリや、RGBライティング機能搭載の有無などの、詳細は現時点では不明だ。しかし、同社がこれまでスマホやノートPCで革新的な製品を送り出してきたことを考えれば、ゲーミングスマホについても目新しい機能を搭載することが予想される。
ファーウェイは、増加するモバイルゲーマー層に対し、革新的なスペックで製品を訴求するだろう。同社にとって最大の課題は、P20 Proなどのフラッグシップモデルと共食いを起こさずにゲーマーにリーチすることだ。
ファーウェイは昨年、傘下のスマホブランド「honor」とプロゲームチーム「SK Gaming」の間でパートナーシップを締結した。ゲーミングスマホでも盛り上がりを見せるモバイルeスポーツと提携すれば認知度の向上が見込める。また、エヌビディアやAMDのようにゲーム開発者と協業し、端末のパフォーマンスを最大限引き出すのも手だろう。
どのような方策を取るにしても、ゲーミングスマホを普及させるには長期的な目線で取り組む必要がある。また、ユーザー層にゲーミングスマホの必要性を啓蒙することが最大のチャンレンジとなるだろう。