ビジネス

2018.07.17

シリコンバレーのカリスマCEOに聞いた、勝ち組企業が実践する「5つの働き方」

Box共同創業者兼CEOのアーロン・レヴィ


3. 意思決定プロセス

【従来】直感と推測による意思決定
【未来】データに基づく意思決定

かつては商品のデータをリアルタイムで取得できず、市場の変化をうまく捉えることもできなかった。だからビジネス上の判断を下す際、経験に基づく推測や直感に頼っていた。だが今では多くの有用なデータにアクセスできる。ビジネスを発展させるには、データに基づいた客観的な意思決定のプロセスが必要となる。

4. 作業環境

【従来】手作業
【未来】AIによる自動化されたワークフロー

精度の高いデータとソフトウェアの進化のおかげで、手作業の多くを自動化できるようになった。社員はより重要な仕事に集中でき、生産性を高められるだけでなく、顧客体験を最大化できるのだ。

5. 企業カルチャー

【従来】不透明でトップダウン
【未来】オープンで実力主義

末端の社員がもっている優れたアイデアを埋もれたままにせず、きちんと吸い上げなくてはならない。そのためには組織内の透明性を高め、オープンなカルチャーを作ることが重要。デジタル企業では、経験やポジションに関係なく、組織内の誰であってもイノベーションを起こし、会社の成長に貢献することができるのだ。

これら5つの「働き方」を実現した企業こそ、未来における真の勝者になるのだという。

ひるがえって、日本の多くの企業は、従来型の働き方(レヴィの言う「機械産業」型の働き方)から脱却できていない。

それでも悲観的になる必要はないようだ。レヴィは、日本にとって「デジタル化」は大きなチャンスだ、と話す。

「どうすれば『機械産業』型の典型のような日本企業が、『デジタル企業』になれるのでしょうか。重要なのは、日本企業がこうしたデジタル企業の『働き方』をうまく取り入れたら、競争相手がいなくなるということです。日本企業のスケール(規模)と効率性に、デジタル企業のクリエイティビティやコラボレーションのスピードが組み合わされば、まさに最強です。トヨタやパナソニックがそうなると、誰もかなわなくなるのです」

文=増谷 康 写真=ヤン・ブース

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