彼らがどのように投資するのかを理解することで、どんなスタートアップをつくっていけば投資を得られるのか、そしてユニコーン企業を生み出すことができるのか、そのポイントは掴めると思う。
3月、4日間にわたり開催されたこのスクールの受講生は、アーリーステージのスタートアップに投資するエンジェル投資のみ。前回紹介した、プレジデントのサム・アルトマン氏につづき、私が参加して深く印象に残った講師陣の話を紹介しよう。
投資判断のための5つのポイント
シリアルアントレプレナーであり、Yコンのパートナーの1人で、エンジェル投資家でもあるDalton Caldwell氏は、投資を決めるのに重要な5つのポイントを教えてくれた。
1. どれほど投資するか(自分のバジェット)
2. 投資先にどのくらい良いエンジニアがいるか
3. どれぐらいの市場規模か
4. すでにどのくらいのユーザーがいるか
5. どれほどの期間でどれくらいのリターンが期待できるか
2については、前出のアルトマン氏に個別に質問をした際に、「良いスタートアップを作るために一番大事なのは“素晴らしいチーム”だ。それでも、良いプロダクトができるかはわからない」と言っていたのに似ている。Yコンの投資家陣でも、良いプロダクトの作り方はわからない。つまり彼らは、プロダクトでなくチームに投資しているとも言い換えられる。
3の市場規模については、考えるタイプと考えないタイプ、投資家でも意見が分かれるらしい。例えばウーバーの場合、ローンチ前にはこれほどの拡大は想像できなかったように、予測は当てにならないことも多い。
では実際にスタートアップとミーティングでは、どんなことを話すべきか。Yコンでは、以下の4つをベーシッククエッションとしているという。
1. あなたの会社は何をしていますか?
2. あなたのチームには誰がいますか?
3. いま、会社はどのステージにありますか?
4. これまでにどれぐらいの資金調達していますか?
ちなみにミーティング場所は、お互いのアクセスがいい場所で行い、投資家は絶対に時間に遅れてはいけないとも教えてくれた。