これまでに輩出されたエアビーアンドビーやドロップボックスのように、必ずしもユニコーン(評価額10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業)になるとは言い切れないが、少なくともアクセラレーションプログラムが修了する頃には、エンジェル投資家からの投資が決まることが期待される。
そのYコンが、この春、新たにスタートアップ投資家スクールを手がけた。2018年3月8日からの4日間、Accredited investor(=適格投資家、証券取引委員会SECに登録していない私募のリミテッド·パートナーシップへの投資が認められている富裕投資家)を対象に、アーリーステージのスタートアップに投資する“エンジェル投資家を養成する”プログラムを行なったのだ。受講生は約130名くらいだったという。
YコンのパートナーであるGeoff Ralston氏は、スクール開始にあたり、「受講者がより良いエンジェル投資家になり、より良いスタートアップ投資ができるようになれば」と期待を語った。また、Yコンのデモデイには、このなかからランダムに10名が招待されると示唆した。
2年ほど前にスタンフォード経営大学院で学んだ際のクラスメート(シリコンバレー在住のスタンフォード大学院、北京大卒の55歳くらいのベンチャーキャピタリスト)から、「ジョンも応募してみたら?」と促され、筆者は開講4日前、すでに締め切り後ではあったが、学びたい理由を書いてYコンにメールをした。
翌日には返信があり、waiting list(キャンセル待ち)に入ったとのこと。そこで再度、どうしても学びたい理由、エンジェル投資家協会に入り学んでいる自らの現状などを書いて返信してみると、スクールが始まる1日前に受講OKの連絡を受け取ることができた。
プレジデントが語る投資の失敗例
4日間のスクールでは、シリコンバレーの多くの著名エンジェル投資家から直接レクチャーを受けることができた。それと同時に、世界中から選出されたエンジェル投資家やVCなどのクラスメートと、スタートアップ投資について学ぶこともできた。
スクールでは、最初のスピーカーとして、Yコンのプレジデントであるサム・アルトマン氏が登壇し、「The Why and How of Angel Investing(なぜ、どのようにエンジェル投資するか)」について語った。