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Matej Kastelic / Shutterstock.com

世界中を飛び回る人の数は毎年、何百万人にも上る。そうした人たちの旅は、大半の場合において安全だ。

だが、旅客機内での性的暴力事件はここ数年、米連邦捜査局(FBI)に報告される件数だけを見ても増加している。2014年には38件だったが、昨年度には63件に増えた(航空機が米国で登録されている場合、旅客機内での犯罪にはFBIが管轄権を持つ)。

FBIの捜査官らによると、旅客機内での性的暴力事件にはいずれも、著しい類似点がある。大半の場合、女性か保護者が同行していない未成年者が、男性客からの「望まない身体的接触」の被害に遭っている。これは、重大な問題だ。性的暴力は重罪であり、加害者には禁錮刑が言い渡される可能性もある。

こうした事件は、長距離線でキャビン内の照明が消されている間に発生することが多い。被害者は大抵、中央または窓側の座席で、毛布やジャケットをかけて眠っている間に被害に遭っている。隣の座席の客の手が自分の服や下着の内側に入れられているのに気づき、目を覚ましたという例が多い。ある航空会社の客室乗務員は、こうした事件は、「日常的に見られる」ことだと話している。

機内は必ずしも安全ではない

旅客機内での犯罪の捜査を担当するFBIの特別捜査官の一人は、「多くの人は、機内でこうしたことが起きるとは思っていない」「旅客機内は安全だという認識がある」と指摘する。

だが、特に夜間の便ではアルコールや睡眠薬を飲む人もおり、キャビン内の暗さと座席の狭さは、人目のない親密な雰囲気を感じさせるものになる。加害者はそうした「機会」に誘惑されるのだ。

別の特別捜査官によれば、そうした環境で安全に過ごすためには、次のことを覚えておく必要があるという。

・ 自分の直感を信じること。加害者は犯行の前に、被害者を試すことがよくある。軽く触れてしまったようなふりをして、相手がどのように反応するかを見たり、眠っているかいないかを確認したりする。

こうしたことがあった場合は、即座に相手に対する怒りを示し、別の席への移動を願い出るべきか考えること。

・ 夜間の便で、睡眠薬やその他の薬とアルコールを一緒に取っている場合には、被害に遭う危険性が高まる。

・ 隣の座席にいるのが知らない人の場合、どれほど礼儀正しい人に見えても、座席の間の肘掛けは下ろしておくこと。

・ 子供を一人で搭乗させる場合には、客室乗務員に様子をよく確認してもらえるよう、通路側の座席を予約すること。FBIには、8歳の子供が被害に遭った事件も報告されている。

・ 被害に遭った場合、直ちに客室乗務員に報告し、加害者の身元を確認しておいてもらうこと。また、通報を依頼しておくこと。

捜査官らによれば、被害者の中には気後れして何も言わない人や、騒ぎを起こしたくないために事件を報告しない人もいる。だが、加害者はそれに付け込むのだという。「偶然触っただけ」と思い込もうとする被害者もいるが、前出の特別捜査官は、「どのケースでも、犯行の手口は同じだ」「偶然に起きることではない」と話す。

通報をためらってはいけない。事前に連絡があれば、FBIは着陸後にすぐに加害者に話を聞いたり、身柄を拘束したりできるよう準備を整えておくことができる。連邦犯罪の被害者には法律によって、当局のこうした対応を求める権利が認められている。

編集=木内涼子

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