Close

PICK UP

世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)』著者 三戸政和

『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)』がAmazonの本総合ランキング1位になり、書店でも売り切れ続出のベストセラーとなっている。著者の三戸政和氏に聞いた。


──『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』とは衝撃的なタイトルです。

三戸 : 主に中堅企業や大企業のマネージャー職に就いている40代、50代の方に向けて、新しいセカンドライフとして個人で中小企業のM&Aを提言しています。このままいけば、60歳から65歳で引退というのが見えている人は多いでしょう。しかしそれはあまりにも早い。一流企業に入って一生懸命働いてきて、まだまだ働けるのに、ある日いきなりすることがなくなります。

リンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授の共著『LIFE SHIFT』によれば、われわれはこれまで人生80年と思っていたよりも20年ほど長生きするようです。それが本当なら残り35年から40年もの間、貯金を切り崩して生きていくことになる。将来、年金の支給額は下がり、社会保証の負担が増えていくことが確実ですが、本当に大丈夫ですか、悠々自適なセカンドライフが送れますか?と。年金にプラスして月に20万円ほど使うとすれば、40年間でおよそ1億円かかりますが、それくらいは持っていますか、と。

お金がなくてやりたいこともできず、下流老人になりたくないなら、現役のうちに資産形成をしないといけません。その一つの方法として、「40代、50代のうちに中小企業を買収し、自らオーナー社長となりませんか」というのが私からの提案です。元気に働けるうちはバリバリ働き、70歳ぐらいまで思う存分に社長をすれば、豊かな老後を過ごすのに十分な、数億円億程度の資産を形成するのは全く難しいことではありません。

──新しい提言ですね。

三戸 : この「オーナー社長」というのがポイントです。Forbes の読者の方はピンとくるかと思いますが、世界長者番付にランクインする大富豪や、Forbes JAPANの日本長者番付上位50人のなかに、おそらく雇われ社長は一人もいませんね。

彼らが大きな資産を形成ができるのは、経営者だからではなく、資本家だからです。例えば日本1位のソフトバンクの孫正義氏さんの年間の役員報酬は1億3000万円ですが、保有する株式の配当金がおよそ95億円入ります。

利益がきちんと出ている企業のオーナー社長であれば、自分の役員報酬は自分で決め、必要経費も自由に使うことができる。また、奥さんを役員にして金庫番(経理)などの仕事をしてもらい、役員報酬を支払い、ダブルインカムにすることもできる。配当金の支払いも可能です。それだけで十年あれば数億円の収入を得られるでしょう。

さらに70歳を過ぎたあたりで、「もう十分に働いたな、十分に稼いだな」と思ったら、そこで会社を売り、さらなる資産を得て、ハワイでもオーストラリアでも沖縄でも鎌倉でも、好きな場所に移住して、本格的に悠々自適な“サードライフ”を送ればいい。

 ──魅力的な話ですが、会社経営は難しいのではないですか。

三戸 : 何をするにでも重要なのは経験ですよね。中小企業の会社経営に重要なのは数十人規模の組織をマネジメントすることです。これは、大企業のマネージャー、課長、部長ぐらいの経験がぴったり当てはまる。

彼らは中小企業経営に十分なスキルを持っています。しかも大企業に導入されていて社員が使っている業務管理ツールや人材管理などのシステムは最新のものですから、中小企業の経営者よりも高いスキルを持っていると思っていて間違いありません。

中小企業の多くは、新しいマネジメントモデルがほとんど導入されておらず、大企業が30年前、40年前に使っていたような化石のような管理の仕組みを、全く変えることなく使い続けている会社ばかりです。ですから、業務改善によって成果を出しやすい。だからPEファンドは短期間で結果を出すことが可能なのです。

ある程度の規模の企業で中間管理職を勤めた人であれば、自分がいた業界で、従業員が15人から30人ほどの会社であればマネジメントできるでしょう。事実、それぐらいの人数を部下として従えて、十数年間働いてきたのですから。ノウハウや経験は十分にあるのです。

ほとんどのサラリーマンは、社長になるためには、大企業の出世競争を生き抜いて役員になり、子会社に天下りするというイメージしか持っていないかと思いますが、個人M&Aによってそれと同じような人生を送ることができます。大企業のマネージャーから中小企業の社長に天下りするイメージです。

写真=加藤昌人

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい