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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

ストライプインターナショナル、石川康晴社長

キズナアイ、輝夜月(かぐや るな)、ミライアカリ……。

2017年、流行語大賞にもノミネートされ、今やメディアで目にしない日はないほど、大きな話題となっている「バーチャルYouTuber」。グリーが同領域に100億円規模の投資を行う予定であることを発表するなど、注目度はますます上がっている。

石川康晴も、そんなバーチャルYouTuberに可能性を見出している人物のひとりだ。彼が考えるバーチャルYouTuberの可能性とは——。

ニューリテールを中心としたこれからの小売業の形について、「earth music&ecology(アース ミュージック&エコロジー)」をはじめ、アパレルや飲食など15ブランドを国内外で展開する、ストライプインターナショナルの石川に取材する本連載。

第4回では、石川が注目しているという「バーチャルYouTuber」の可能性について話を伺った。

ファッション業界には「YouTuber」がいない

僕がいま注目しているのは、「バーチャルYouTuber(※)」なんですよ。

(※)YouTube上で、動画などの配信活動を行う架空のキャラクターのこと

──バーチャルYouTuber? どうしてですか?

いまの日本のファッション業界には、YouTuberがほとんどいないからです。今後、通信規格が5Gへと進化する過程で、ライブコマースの戦略が重要になっていく。それに伴い「ライブパフォーマー」の需要が増えていきます。

例えば、ソーシャルゲームやコスメの分野には、YouTuberがたくさんいますよね。彼らが実況して、商品を紹介すれば多くのファンが購入する。



ファッション業界にも、ゆうこす(菅本裕子)さんのような、ユーザーが憧れたり共感したりするライブパフォーマーがもっとたくさん必要です。ただ、YouTuberを育てるには時間や教育のコストがかかってしまう……。そこで僕たちが考えているのが、バーチャルYouTuberです。

──なるほど。

これからのファッション業界は、顧客がロイヤルカスタマーになる経路が多様化していく。タレントやモデル、販売スタッフ、インスタグラマー、YouTuber 、バーチャルYouTuberなど。どのタッチポイントが顧客のエンゲージメントを高めるきっかけになってもおかしくありません。

バーチャルYouTuberは、顧客とのタッチポイントを増やすという意味で、大いに可能性があると思っています。

ファッション業界も「2次元」に踏み込める

いま、世の中の人たちは、2次元と3次元、両方のファンになれるモチベーションを持っているんですよ。

──両方のファンになれると、言いますと?

例えば、映画業界はすでに2次元と3次元がクロスオーバーしています。東宝も松竹もピクサーもディズニーも、アニメと実写、両方の映画を作っている。そして、世間はそれを受け入れています。

その中で、ファッション業界はまだまだ3次元の枠から抜け出せていないんです。顧客が共感したり憧れたりするのは、タレントやモデル、カリスマ店員がほとんど。ここにバーチャルYouTuberが入ることができれば、ファッション業界が大きく変わるかもしれません。

これからの時代は、ライブコマースをうまく活用できないと、ニューリテールの波には乗れないでしょう。ゆうこすさんのようなリアルなYouTuberと、初音ミクのようなバーチャルYouTuber。2次元と3次元、両方でファンを生み出せることが大切だと思います。

文=明石悠佳 写真=小田駿一 聞き手=最所あさみ

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