体の柔らかい女性向け? ヨガを巡る「5つの誤解と真実」

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「ヨガ」という言葉は、サンスクリット語の「yuj(ユジュ)」に由来する。「(牛や馬と車をつなぐ)くびきをかける」「結ぶ」という意味だ。5000年近い歴史を持つヨガは現在、世界中のおよそ20億人が実践している。

だが、急上昇する人気の一方で、ヨガについてはいくつもの誤った通念や固定観念がある。なかでもよくある誤解は、次の5つだ。

1. 体が柔らかい人向け

ヨガは柔軟性を高め、体を強くするために最適な方法だ。だが、初めから体が柔らかい人しかできないというわけではない。シカゴを拠点に活動するヨガ講師でライターのE. Ce ミラーは、アーサナ(ポーズ)の練習はヨガの歴史や伝統から見て、そのごくわずか一部をなすものでしかないと指摘する。

また、ミラーによれば、「初心者が何より優先すべきことは、ヨガを安全に行うこと。そして、自分の体にとって(アーサナが)快適であるかどうかを確認することだ。快適ではないなら、何か重要なポイントを見逃しているということだ」。

2. ヒッピーのトレンド

ヨガはマラビーズのネックレスをしたり、「木を抱きしめたり」することではない。ヨガはストレスの軽減、血圧の低下、筋力の強化、記憶力の向上、代謝の促進など、いくつもの健康効果が確認されている運動の一形態でもある。

ヨガが宗教の一種だというのも誤解だ。広く実践されている現代のヨガに仏教とヒンズー教の要素が含まれているのは確かだが、ヨガの中心にあるのは、ただ自分自身に意識を向け、体と心、精神の調和を生み出そうとすることだ。

3. 難しい

何かの技能でも仕事でも趣味でも、最初は難しく思える。それはヨガでも同じことだ。ミラーによれば、「他の何よりヨガが挑みかかろうとするのは、私たちの自我だ」と語る。ヨガのクラスに参加している人たちは、誰もが自分自身のヨガの実践に集中している。自意識過剰になる必要はない。

そのほかミラーは、深い不安感や恐怖心、過剰な自意識の解消などを目的にヨガを始める人にとっては、最初のクラスに出て、マットを広げることさえ少し難しいことなのかもしれないと指摘する。そうした不安感を克服するために必要なのは、どのようなことだろうか──自分自身の体に注意を向け、体にとって快適で、適切であると思える状態を探そうとすることだ。
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編集=木内涼子

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