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市場とジェネレーションYのお金に関する差し迫った問題に注目

Jonathan Weiss / Shutterstock.com

昨年6月、アマゾンは食品スーパーの「ホールフーズ」を137億ドル(1兆4300億円)で買収し世間を驚愕させた。それから約9ヶ月が経過した今、アマゾンを強敵とみなす大手量販店2社が、提携を検討しているとの報道が流れた。

経済メディア「ファストカンパニー」の記事によると、量販店の「ターゲット」と「クローガー(Kroger)」が昨年の夏から提携に向けた話し合いを続けているという。このパートナーシップにより、ターゲットは生鮮食料品部門の強化を、クローガーはEコマース事業の拡大を見込んでいるという。

クローガーの広報担当者はフォーブスの取材に対し「噂や憶測にはコメントしない」と回答した。ターゲット側もコメントに応じていない。一方で「CNBC」や「ロイター」は関係筋の話として「合併の話は真実ではない」と伝えている。

2社の提携が実現するかどうかはさておき、両社にとってアマゾンが大きな脅威であることは確かだ。調査企業「FMI」や「ニールセン」のデータによると、今後の7年で消費者の7割が生鮮食料品をオンラインで購入するようになるという。

アナリティクス企業「L2」もターゲットやクローガー、さらに「H.E.B」や「Publix」といった各地の大手スーパーの58%が、買い物代行の「Instacart」と提携し、Eコマース事業を強化していると分析する。

クローガーは先日、Instacartとのパートナーシップを拡大していくと宣言した。Instacartは現状で872店舗の買い物代行を手がけており、1000店舗以上で配達サービスを提供している。クローガーは年内に、さらに500店舗をInstacartのサービスに対応させると述べた。

クローガーのデジタル主任のYael Cossetは声明で「2017年のデジタル部門の売上は90%の伸びだった。2018年はさらに、シンプルでパーソナライズされたソリューションを提供していきたい」と述べた。

クローガーは昨年10月にデジタル化促進プログラムの「リストック・クローガー」を立ち上げ、データ活用により利便性の高いサービスを提供する方針を示した。

一方でターゲットもデリバリー部門の強化を行っている。昨年12月に同社は当日配達プラットフォームの「Shipt」を5億5000万ドル(約578億円)で買収した。同社は2018年の中頃までに、当日配達を米国の半数の店舗で利用可能にしたいと述べていた。

2017年のターゲットの売上は719億ドル。クローガーの売上は1227億ドルだった。この2社の売上の合計は年間2000億ドル(約21兆円)近くに達する。投資家たちは、両社の提携を歓迎しているようだ。提携の動きの報道を受けて、2社の株価は上昇した。

編集=上田裕資

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