会社はスペシャリストに同じ役割ばかりさせるだろうか? また、ゼネラリストは薄っぺらいと思われ、スペシャリストと比べて適性に欠けると考えられてしまうだろうか?
答えは「雇用主はどちらも採用する」だ。スペシャリストの深さとゼネラリストの柔軟性の両方が必要なので、採用面接では両方の要素を見せなければならない。
業界・分野に関してはスペシャリスト
さまざまな業界で働いた経験は確かに役立つ。また、キャリアを積めば自然と、数々のビジネス課題に取り組むことになるだろう。しかし、面接を受けている雇用主には、業界と職務についてある程度深い知識があることを見せた方が良いので、スペシャリストとして振る舞う方が効果的だ。
そのためには、応募中の企業に関して徹底的な調査が必要となる。「私は有能なゼネラリストで、これから業界について学びます」と言ったところで、雇用主には響かない。あなたの学びにコストをかけたいと思っている企業など存在しないからだ。
スキルに関してはゼネラリスト
業界と職務について深く理解する一方、管理職を目指している場合はなおさら、さまざまなスキルを提示することが必要だ。マーケティング分野を専門とする場合は、ブランディングやダイレクトレスポンス、デジタルなどの機能的専門性に加え、対人関係やコミュニケーション、人材・予算管理、予測やモデルシナリオなど、特定の役割にとどまらない幅広いスキルを備えていなければならない。
目標に関してはスペシャリスト
雇用主は、自社に関するスペシャリストの知識を求職者に期待するのと同様に、求職者が他社は頭にないほどその会社や職務を熱心に求めていることを期待する。求職者は他にも複数の候補企業を持っておくべきだし、雇用主も確実に他の候補者を見ているが、雇用主にはこれがあなたの絶対的な第一志望だと思わせなければならない。
このメッセージを効果的に伝えるには、その職務・企業・業界が、あなたにとって理想的な次のステップである理由を具体的に説明することが必要だ。