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pim pic / Shutterstock.com

ポケモンGOは、AR(拡張現実)のブレークスルーとなるゲームとして称賛されたが、実際にARモードを利用しているユーザーは一部しかいない。運営元のナイアンティックはこの現状を打破しようと、ベイエリアに拠点を置くARスタートアップの買収を発表した。

今後はポケモンGOをはじめ、ハリー・ポッターを起用した新作の位置ゲーム「Harry Potter: Wizards Unite」などに進化したAR技術を搭載する予定だ。

ナイアンティックが今回、傘下に収めたのは、「Escher Reality」という社員数6名のスタートアップだ。Escher Realityは、これまでに300万ドルを調達している。Escher RealityのAR技術には、主に2つの特徴がある:

・複数のプレーヤーが、ARの世界で同じ場所・タイミングで物体やキャラクターを共有できる。
・プレーヤーがバーチャルアイテムを現実世界の特定の場所に置いていくと、後から来た別のプレーヤーにもその物体が見える。

ナイアンティックが、これらのAR技術をポケモンGOに応用することは容易に想像がつく。例えば、レイドバトルで同じ場所に立っているポケモンを全てのプレーヤーが見ることができれば、捕獲できる確率が高まるだろう。

また、地元のプレーヤーにアイテムを詰めた「ギフトバスケット」を置いていくことも可能だ。ハリー・ポッターのゲームでは、秘密の通路やゴールデン・スニッチを現実世界に隠し、ユーザーがそれらを探すといった展開も考えられる。

一方で、今回の買収からは、ナイアンティックが引き続きゲームプレイよりもテクノロジーを重視している姿勢が見えてくる。ポケモンGOの新機能を見ても、現実の天気を検知するなどテクノロジーを駆使したものが多い。また、最近ではアップルのARフレームワーク「ARKit」に対応し、ポケモンが漂うことなく位置が固定されるようになった。

ARはまだ発展途上

しかし、ポケモンGOはARモードを利用しない方がプレイしやすいのが実情だ。ポケモンを現実世界で見ることは楽しいが、ARモードにするとバトルやポケモンの捕獲が難しくなってしまう。また、ARカメラは人気が高いが、捕獲済みのポケモンを撮ることはまだできない。

現状のARは、ゲームに投入する場合にまだ多くの課題を抱えている。マイクロソフトのKinectは、ジェスチャーでサッカーボールをゴールに蹴りこめることが魅力だったが、「FIFAシリーズ」はコントローラでプレイする方がはるかに使い勝手が良かった。

将来的にテクノロジーはさらに洗練されるだろうし、今回の買収によって先進的なゲームが開発されるに違いない。しかし、ポケモンGOであれ、新作ゲームであれ、ゲームの本質的な楽しさこそが何よりも重要だ。ナイアンティックには今後、新しいテクノロジーの導入よりもゲームプレイに重点を置いたゲーム開発を期待したい。

編集=上田裕資

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