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I write about archaeology, anthropology, and the classical world.

Photo by Justin Sullivan / gettyimages

ロシアの研究チームが、紀元前1000年頃の古代エジプト人女性のものと見られていたミイラを分析した結果、遺体が女性ではなく去勢された男性のものであることが分かった。

10月3日の記者発表で研究チームはミイラのMRIスキャンの結果を報告した。このミイラはロシアのエルミタージュ美術館に、1929年から保管されていたものだ。美術館はミイラを譲り受けた当時、これがアロンマ寺院の遺跡から出土したミイラで、Babatという名の女性歌手のものであると説明されていたという。

しかし、その後、何らかの手違いでBabatのものとされたミイラが、別の男性のミイラと入れ代わってしまったようだ。MRIスキャンを用い、美術館のスタッフとサンクトペテルブルク病院の医師らがミイラの内部を観察した。

その結果、遺体が中年男性のものであることが分かり、彼らは非常に驚いたという。男性は身長約165-170 cmで、関節炎を患っていたようだが歯の健康状態は良好だったという。

記者発表で明かされたのはごくわずかな事実だったが、その後のAFPの報道によると、男性は去勢されていたという。ただし、去勢されたのが生前なのか死後なのかは不明だ。

「男性が去勢されていた事に我々はとても驚いている。古代エジプトで去勢は一般的ではなかった。これは非常に珍しいケースだ」と美術館の代表チームのAndrey Bolshakovは述べた。

ただし、現在エジプトで進んでいる生体考古学者たちの研究が、この疑問を解明する手助けになる可能性もある。昨年春に見つかった、2体の男性の人骨にも去勢された形跡が認められていた。

それが生前に行われたものであれ、死後に行われたものであれ、古代のエジプトで去勢が行われていたというのは興味深い発見だ。人骨を詳しく調査することにより、いずれ新たな事実が明らかになるだろう。

中世のローマでは声変わりを防ぐ目的で、去勢手術を受けたカストラートと呼ばれる男性歌手が存在していた。今後、エルミタージュ美術館から新たな発表がなされることを期待したい。

編集=上田裕資

 

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