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Photo by VCG/VCG via Getty Images

暖房で石炭の消費量が増える冬は、中国での大気汚染が最も深刻化する季節だ。しかし、政府が対策を行ったこともあり2017年の年末以降に状況は改善し、北京でも青空が見られるようになった。

中国環境保護部によると、北京のPM2.5濃度は2017年11月、過去5年で最も低い水準になった。政府は「青い空は国民にとっての“新常態”だ」と宣言した。グリーンピースのデータでも、2017年の第4四半期に首都とその周辺のPM2.5の濃度が前年同期比で30%以上も低下した。

中国のミニブログ「微博」には、こんな投稿が掲載された。「私はマスクをたくさん買った。しかし、目に映る北京の空は信じられないほど青い」

しかし、今の状況が続くかどうかは分からない。アナリストは「この冬の空気の良さは、湿度の低さ、汚染物質を取り払う北風など、気象条件に恵まれたのも要因だ」と指摘する。実際、1月13日から15日にかけては、寒冷前線の到来に伴い大気汚染の警報が発令された

大気汚染は長期的には改善に向かっているとの声もあるが、課題はなお山積みだ。習近平政権はGDP成長率重視の姿勢を転換させ、環境保護を重点政策に掲げるようになった。

2017年9月末までの5カ月で、環境保護部は北京周辺の26都市の約2万社を、排出規制違反で処罰した。罰金額は計1億3000万ドル(約140億円)に上り、1万2000人が処分された。習近平は環境保護の重要性を繰り返し強調。「澄んだ水と緑豊かな山は貴重な資産だ」と語っている。

しかし、環境保護への取り組みは時に、人々の生活の質の向上も犠牲にする。石炭消費を抑制した結果、十分な暖房をとれない人も増えた。また、ガスの価格の上昇も起こっている。さらに石炭関連の産業で今後、大量解雇が発生する懸念もある。

工場閉鎖のコストも大きく、河北省では環境対策の実施によって7万人が失業した。現地メディアによると地方当局は2017年に、補償金や再就職支援のために16億元(約277億円)の予算を計上したという。

編集=上田裕資

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