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I write about retail, e-commerce and online consumer behavior

(Richard Lautens/Toronto Star via Getty Images)

米ネット通販大手アマゾンは11月29日、今年の「サイバーマンデー」(同月27日)の売上高が7月に実施したプライム会員向け特別セール「プライムデー」を上回り、過去最高額を記録したと発表した。ただ、大きな成功を収めたのは同社だけではない。

既存のブランドから新興のブランドまで、多数の企業のオンライン販売を支援する電子商取引プラットフォームのビッグコマースによれば、今年の感謝祭(11月の第4木曜日)からサイバーマンデー(次の月曜日)までの5日間(サイバーウィーク)には、多くの小売業者が過去最高の売上高を達成した。

5日間の販売データを分析

ビッグコマースが昨年と今年のサイバーウィークの各社の取引状況に関するデータを分析・比較した結果、明らかになったのは以下の点だ。

・総流通総額(GMV)は21%増加
・平均注文額(AOV)は8%増加
・感謝祭の日の売上高は24%増加
・感謝祭の日は、前年比でのGMVの伸び率が過去最高を記録
・サイバーウィーク中、売上高が最高額を記録したのはサイバーマンデー
・AOVの平均が最も高かったのは、カテゴリー別に見ると自動車関連(235.10ドル、約2万6000円)。次いで、スポーツ・アウトドア(143.50ドル)、ホーム・ガーデン(103.60ドル)
・購入額が最も多かった州は昨年に続き、カリフォルニア、テキサス、フロリダ、ニューヨーク、ペンシルべニアの各州

ビッグコマースはまた、購入に利用されたデバイス別にも買い物の動向を分析した。

・iPhoneを通じた購入額は、Androidを使った購入額より7%多かった
・売上高の57%が(主に職場での注文と見られる)デスクトップPCを介した購入によるものだったサイバーマンデーを除いた4日間の売上高は、50%以上がモバイルデバイスを通じたものだった
・ファッション・ジュエリーのカテゴリーを除き、デスクトップPCを通じた注文が売上高の大半を占めた。高額商品はデスクトップPCで買いたいと考える消費者が多いためと見られる
・モバイルとタブレットを通じた注文のAOVはそれぞれ、前年比17%増の84.05ドル、同29%増の105.68ドルに増加したが、デスクトップのAOVはわずかに減少した

小売業者の戦略と戦術

当然ながら、こうした消費者の行動は偶然によるものではない。各社の戦略には、例えば事前に十分な在庫を確保しておくことや、ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスの向上といった基本的な対応のほか、販売チャネルとしてのアマゾンの利用などが含まれる。

また、小売各社はターゲットとする顧客層をどのように絞り込むかなどについて、具体的な策を講じていた。特に各社が力を入れたのは、オンラインでの消費者のインタラクティブな行動を具体的に把握することだった。そのために各社が注力したのは、次のようなことだ。

・「購入する」ボタンなど、商品の販売につながるオプションを記事やその他のコンテンツに埋め込む
・フェイスブック広告を最適化する
・動画を使った販売を強化する
・ユーザー作成コンテンツを紹介する
・インフルエンサーマーケティングを活用する
・ソーシャルメディアに積極的に関与する

これらの戦術は、米国ではどの世代より高い購買力を持つようになったミレニアル世代の消費者の取り込みに最適であり、注目に値するものだ。

ビッグコマースの最高製品責任者(CPO)は分析の結果を受けて、「前年比で大きく売上高を伸ばした小売業者が多かったことは、アマゾンをはじめとする大手が新たな市場やカテゴリーへの進出を続ける中でも、中小規模の小売業者が業績を伸ばし続けていることを改めて強調するものだ」と述べている。

編集=木内涼子

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