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I write about consumer tech such as smartphones and gaming in Asia

PATCHARIN SIMALHEK / shutterstock.com

中国深センに本拠を置くエレクトロニクス企業「Bestek」が手掛けるのは、コンバーターや電源タップ、車載用インバーターなど地味な製品ばかりだ。しかし、外出先で仕事をする事が多い人にとって信頼のおける充電器や電源アダプターは欠かせない。

同業の「Anker」の携帯用バッテリーはアマゾンでベストセラーとなり、今やスマートホームやオーディオ製品まで手掛ける大手テック企業に成長した。

Bestekは、第2のAnkerになることを目指している。NBAに例えればAnkerはレブロン・ジェームズのような存在だ。一方でBestekはカワイ・レナードのように知名度では劣るが、有名選手と同じレベルの実力を備えた存在だ。

設立10周年を迎えたBestekは、アマゾンの充電器・インバーター部門で、この数年トップ3の座を維持している。同社の主力製品は車でiPadやラップトップPCを使う際に、DC電圧をAC電圧に変換してくれる車載用インバーターだ。

Bestekの創業者のPeter Xuは、早くからアメリカでの車載用インバーターの需要に着目していた。彼は会社の設立当初、全てのリソースを投じて、競合製品よりも安全性に優れたインバーターを開発した。Bestekはインバーターに関する特許を保有しており、300Wインバーターで独占的なシェアを獲得することができた。今日、米国アマゾンで販売されている車載インバーターの80%がBestek製だ。

Bestekは、中国のインバーターメーカーの中で、消費者に直接製品を販売するF2C (factory to consumer)モデルを最初に展開した企業の一つだ。同社は、中国人が高価だと思う製品が、欧米の消費者にとっては安いことに気が付き、欧米向けの販売を開始した。

中国と欧米との価格差が大きい商品の代表がスマホケースだ。ベストバイのような家電量販店では、iPhone X用ケースが30-40ドルもし、アマゾンで販売されている12.99ドルのケースが安く感じる。しかし、中国ではタオバオや町の店舗で20-40元(約350-700円)で売られている。

Bestekの広報担当者によると、昨年は300万台のインバーターを販売し、売上は3億元(約50億円)に達したという。同社は深セン、日本、イギリス、アメリカにオフィスを構えている。同社の製品は各サイトで軒並み高評価を得ている。例えば、アマゾンでは300Wインバーターの評価数は4500以上で、星4.5を獲得している。

同社は昨年、掃除機や炊飯器などのスマートホーム機器の分野にも進出した。また、自社のノウハウを凝縮したスマートソケットや、充電が完了すると自動的にスイッチが切れる8個口の電源コードも人気商品になっている。

Bestekは今後、マーケティングの強化を行うという。「これまではマーケティングにはそれほど注力してこなかった。トップメーカーに匹敵する販売量を達成した今、我々のブランドを広める活動に力を入れる時が来た」とXuは話す。

編集=上田裕資

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