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2017.10.08 17:00

世界最先端のレッスン事情と「本質を見抜く力」


ではレッドベターはレッスンでどのように弾道分析器を使うのかをご紹介しましょう。

1)まず、スイングをビデオカメラにて撮影します。

2)その後、レッスン前のスイングのデータを弾道分析器で調べます。(1と2が逆の場合もあります)

3)必要に応じて、つまりスイングの状態を把握して、問題点を明確にしやすい他の機器を選択し、数値を調べる場合もあります。

4)ハイスピードカメラで撮影したスイングのコマ送り映像を見せながら、インパクトゾーンだけではなくアドレスからフィニッシュまでスイング中に起きている現象を、全て分解し細かく説明していきます。機器で調べた数値の状況と問題の原因を明確にし、対処の方法を説明します

5)鏡の前で説明しながら、目指すべきスイング動作を実演して理解させます

6)実際にボールを打ち、練習して、再度スイングを撮影、さらに弾道分析器も再度数値を計測します。 一般的に多いのは弾道分析器の数値を見ながら何度も打って調整するという方法ですが、レッドベターが計測するのは最初と最後だけです。

7)最後にハイピートカメラでのスイング映像を「使用前、使用後」と言う感じで比較し、どの様な違いが出ているかを見ます。その後それが弾道分析器の数値でどの程度変化しているかをチェックするのです。

レッドベターのすごい所は、1度のレッスンでスイングの形だけではなく、同時に、機器の数値も必ず良くなる点です。

レッドベターは様々な原因から発生しているインパクトの問題を、根本的な原因から修正していきます。それがアドレスであったり、グリップであったり、テークバック、トップ、切り返し、ダウン、インパクト自体、フォロースルーと人によって様々なのですが、その根本原因を修正することでスイングの外見の変化を起こし、それが必ず数値での違いとなっても出てくるのです。

スイングの度に計測して、良い方向へ向かわせるのではなく、本質的な改善が見られるスイングをすることで、結果的に数値も良くなるということを完全に把握して、スイングの修正を行っているのです。私も経験が浅い時は、「えっ!?そんなところを直してインパクトが良くなるの??」とよく感じたものです。

ゴルフレッスンでの機器は、あくまで補助的なものであり、スイングを本質的に向上させた結果を、単に機器の数値で見ているだけというものなのです。どんなに優れた機器でも、まだ機器自体がスイングを良くしてくれる状況ではありません。

ビジネスの世界にも、最先端のテクノロジーや考え方が次々と登場しています。しかし、いくら優れたものがあっても、それを運用する側が正しい知識を持っていないと「宝の持ちぐされ」です。

現在は、全てをコンピュータで管理する「AI」が流行っています。そのうちゴルフレッスンもコンピュータが行うようになるのでしょうか?

そうなったら私の仕事も無くなってしまいますが、今よりもっと簡単に上達できるのであれば、ゴルファーにとってはもっとも良いことですので、安心して他の仕事を探します。将来そうなるまでは、出来る限り皆さんのゴルフ人生が豊かになる助けをしていきたいと思っています。

石田 昭啓の「私がレッドベターから学んだこと」
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文=石田昭啓 編集=飛松紅葉

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