面接で一番大事なこと 面接官にこびへつらうな

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以下は読者のメリッサから寄せられた便りと、私からの回答だ。


いつも記事をとても楽しみにしています。私は1987年からずっと人事部に配属されてきました。毎週、大体20~25人の面接をこなしていますが、次の3つのことに気づきました。

1. 候補者が準備万端であればあるほど、面接では自信を持ってリラックスしている。候補者を「口述試験」のような感覚から一歩外に出せれば、職務や候補者の目標・職歴について、偽りのない会話を交わすことができる。

2. 自信のある候補者は、仕事を必死で懇願しているような候補者に比べ、内定をはるかに受けやすい。

3. 私を感心させることにエネルギーを費やす候補者は、成功しないことが多い。自分のアイデアや経験、意見、視点をもって面接に臨む人の方が、内定を受けやすい。

才能のある人が「お願いだから採用して!」というメッセージを送ることで、候補から外れてしまうのを見るのはつらいです。

これからも良い記事を期待しています。


メリッサへ

就職活動とデートの間には共通点がある。交際相手を選ぶ時も、就職活動中も、判断基準を持つ必要がある、という点だ。

あなたは、自分が価値ある存在であることを心得ておかなければいけない。誰かと初デートをしたとき、あなたを理想の人だと信じ込んだ相手に「私があなたにふさわしいかは分からないけど、もう一度会えることを心の底から願っています!」と言われたら、2回目のデートをする気にはならないはずだ。

自分に自信が持てない人は、他者に自信を与えることはできない。多くの人は、健全な自尊心を持った人と付き合いたいものだ。

採用活動をする際は、空席となっている職務と全く同じ経験がないとしても、自分が何を提供できるかを理解している人、会社の抱える問題の一部を解決できる人を雇いたいはずだ。

仕事を懇願するような人は雇うべきではない。そうした人材を探す企業は、健全な組織ではない。

この話題について記事を書いたり話したりするとき、私の頭の中で再生される映像を、全ての転職希望者が見られればいいのにと思う。私は数え切れないほどの人事会議に出席し、その週に面接した候補者について同僚のマネジャーたちと議論してきた。
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編集=遠藤宗生

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