4. 食卓の隅々にまで行き届いた配慮を求めるなら
The Goring London|イギリス・ロンドン
バッキンガム宮殿からわずか800m。ロンドンで最後に残った家族経営のラグジュアリーホテルが、このThe Goringだ。英国で磨き上げられたマナーと気品にあふれるホテルはロイヤルワラントも獲得。この5つ星ホテルの美しいダイニングルームでいただく食事は、ほとんど超越的な体験と言えるだろう。塩性湿地帯で育てられたラム肉、チキンのココナッツカレーといった品々に舌鼓を打つ前から、その体験はすでに始まっているのである。
配慮の行き届いたスタッフはメニューを隅々まで知り尽くしており、楽しいトリビアを披露してくれる。例えば、女王陛下の母上がエッグス・ドラムキルボロブスターと卵のムースをこよなく愛していたこととか。英国王室の伝統にも精通したスタッフは王侯貴族をもてなすようにゲストに仕える。ゲストを飽きさせないよう、翌日の食事を提案してくれるなど細かいホスピタリティーでゆったりとした休日を過ごさせてくれる。
5. 故郷に帰ってきたような感覚を求めるなら
The Point, Saranac Lake|アメリカ・ニューヨーク
ニューヨーク・シティから400kmほど北にあるサラナク・レイク、そこに佇む隠れ家のような5つ星ブティックホテルがThe Point(ザ・ポイント)だ。天然木と石材でつくられた奇抜なログ風の建物は、ロマンティックな雰囲気。自由な発想のサービスと温かいもてなしでゲストを楽しませてくれる。
例えば、大きな石の暖炉のそばに置かれたラウンドテーブルをほかのゲストたちと囲みながらいただく食事。そのメニューは、タイのグリーンカレーが出た翌日にはフエダイのバーベキュー、また翌日にはウサギ料理という具合に実に多彩に移り変わる。まるで家に帰ったかのような雰囲気の中、バーテンダーは注文したドリンクをよく覚えていてくれるので、 ますます家族として迎えられているような気分にさせられる。
6. 絵画のように美しい舞台を求めるなら
The Villas at AYANA Resort Bali|インドネシア・バリ
このバリの5つ星ホテルでとりわけ魅力的なのがレストランのDava(ダヴァ)だ。シーフードとステーキを提供するオープンエアのつくりで、広大なリゾートの敷地とインド洋、そして“インスタ映え”するRock Barを一望できる。崖の上に建つこのバーでは、14m下にインド洋から打ち寄せる波しぶきの絶景を眺めつつカクテルを楽しめる。
もちろん、ほかにも食通を満足させるメニューが充実。Ah Yat Abalone Seafood Restaurantでは香港スタイルの飲茶が楽しめるし、蓮の池に囲まれたPadiでインドネシア料理を、Kampoeng Baliでライブパフォーマンスを観ながらバリの伝統料理を満喫するのもいい。
特におすすめなのは、プライベートプールにカゴを浮かべて提供される、3品コースのシャンパーニュ・ブレックファストだ。忘れられない朝食とともに、あなたの朝が始まる。