5. 顧客管理もペーパーレスに|トヨタ自動車ほか
「トヨタ生産方式」の根幹ともいえる「JIT(ジャスト・イン・タイム)」。トヨタ自動車は約20年前、「TSL(トヨタ販売物流改善)」を掲げ、JITを販売店でも活用するようにした。
「名古屋トヨペット 三好店」では、ペーパーレスを推進し、顧客管理を全て電子化している。それに伴い、接客方法も変化。入り口に設置されているゲートカメラが顧客のナンバープレートを読み取り、店舗で保有する顧客データベースと照合。顧客の氏名や予約内容を自動で検索し、営業担当者に来店を通知する。
営業担当者は事前情報を把握した状態で、接客に臨めるようになった。
6. データ活用で犯罪を未然に防ぐ|エルテス
国際的テロ組織がSNSをプロパガンダに使用するなど、インターネット上でテロ・犯罪予告(殺人・爆破等)が増加しつつある昨今。インターネット上に潜む、リスクをいち早く検知すべく、ビッグデータ解析を行っているのがエルテスだ。
同社は24時間365日体制で人工知能と目視判定(アナリストが4時間に1度実施)でリスク情報を検知し、緊急通知する「モニタリングサービス」を提供。ツイッター、フェイスブックなど120種類以上のメディアのオープンデータをあまねく収集し、定量調査や投稿した人物の分析から危険度判定を実施している。
7. 交通事故ゼロの時代に|SAP、NTTグループ
交通事故を未然に防ぎ、死亡者を減らす。NTTグループとSAPはお互いの技術を活用し、安全運転を支援するIoTソリューションの開発に取り組んでいる。NTTが東レと共同開発した「hitoe(ヒトエ)」によって、心拍数などの生体情報をリアルタイムに取得。それをもとにNTTグループが疲労度や緊張度を分析する。
ドライバーから得られたデータに加えて、スマートフォンや運行データを記録する装置などから収集した車両位置や加速度などのデータを、SAPが持つ分析アプリケーションで総合的に分析することで事故を未然に防ごうとしている。
8. ログデータの活用で課題を可視化|ロックオン
ログデータを活用し、仮説立て・予算最適化など、マーケティングパフォーマンスを最大化させる。ロックオンが提供するマーケティングプラットフォーム「アドエビス」は、サイト来訪者のデータを分かりやすく可視化。また、発行されるタグやURLを利用した効果測定が行える。
「どの経路からサイトに流入し、何をクリックしたのか」という今まで可視化できなかった指標をつまびらかにするほか、発見された課題に適切に対処することで、自社の広告予算を最適化させたり、広告効果を最大化するアクションに繋げられる。申し込み件数が170%改善した事例もある。