ブログの作者であるBrandon Stantonはこれまで4年間、個人でブログを運営してきた。Humans of New Yorkは、ニューヨークに住む人々を題材として始動し、現在では世界中の移民やスラム街で暮らす人々らにインタビューをしている。人々の様々な意見を紹介し、おぞましい残虐行為の実態を世界に知らせる役割も果たす。
Humans of New Yorkはフェイスブックを通じて世界中に広まり、読者の3分の2は米国外に在住している。
筆者は個人的にHumans of New Yorkのドラマ化を非常に楽しみにしている。このブログがなければ、とっくの昔にフェイスブックの利用をやめていたかもしれない。昨今のSNSは自慢話や挑発的なコメントばかりでうんざりだが、Humans of New Yorkによって、多くの人は分別や思いやりを持っていることを再認識できる。
Stantonはインタビュー相手をリラックスさせ、本音を語らせる達人で、その卓越した技術はルイス・セロー(BBCのドキュメンタリー映画で知られるジャーナリスト)に匹敵する。しかし、世界での認知度ではStantonはセローをはるかに上回る。
今回のドラマ化で、彼の中立的で客観的な視点が維持されることを期待したい。
世界中で政治的分断が進み、世論が右派・左派に偏っていくなかで、Humans of New Yorkのようなブログが果たす役割はますます重要になっている。Humans of New Yorkのドラマ化によって、フェイスブックが理性的な話し合いができる場に変わることを期待したい。