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Syda Productions / shutterstock.com

病気の治療のため長期間を病院で過ごす子供たちをゲームで励ましたい──。フォーブスの30アンダー30(30歳未満の重要人物)に選出された27歳のザック・ワイガル(Zach Wigal)が設立したNPOの「ゲーマーズ・アウトリーチ基金(Gamers Outreach Foundation)」は、全米の子供病院とパートナーシップを結び、子供たちを支援する取り組みを進めている。

「ゲームに向かうモチベーションが子供たちに前向きな意思を与え、他の子供と交流を深める動機づけにもなる」とワイガルは言う。

2007年に設立されたゲーマーズ・アウトリーチはカリフォルニア州のマテル小児病院からボストン小児病院まで、全米の病院と取り組みを行っている。ワイガルが発案したレクリエーションセラピーは年間10万人の子供たちを助け、病院用の専用デバイスの「GOカート」も開発した。GOカートはXboxとモニターを搭載した移動式のカートで、病室やミーティングルームを自在に動き回れる。

ゲーマーズ・アウトリーチはまた、ゲーマーたちを病院に招く活動の「Player 2イニシアチブ」も行っている。これは一般のゲーマーらが病院を訪れ、子供たちと一緒に遊ぶイベントだ。

「長期療養中の子供たちにとって外部からのゲストの訪問は非常にはげみになる。ゲーマーたちは単純に子供とゲームで遊ぶだけでなく、病院のスタッフにマシンの効率的な運用法なども教える」とワイグルは言う。

ワイガルがこの活動を始めたきっかけは高校生の時にさかのぼる。高校でゲームトーナメントを開催しようとしたワイグルらは、地元の警察署からイベントの中止を求められた。ゲームを悪とみなす団体が警察に申し立てを行ったのだ。このニュースが全米のメディアに報じられると、ワイグルらは知恵を働かせてイベントがチャリティ目的であると宣言した。

「ゲーマーたちの力を結集してチャリティイベントを行う。チャリティという名目があれば誰も文句は言えないはずだと考えた」

マイクロソフトの協賛も獲得

ワイグルらの試みは「Gamers for Giving」という運動に発展し、子供病院向けにゲームのソフトやハードを提供する活動を開始した。その後、2009年にワイグルの地元のミシガン州の子供病院向けに最初のGOカートを送り込むことになった。

その頃、医療関係者の間からもゲームが子供たちの精神的発達に前向きな効果をもたらすという声があがりはじめた。ゲームが認知能力やモチベーション、ソーシャルスキルの向上に役立つという研究結果も報告された。当初はごく小規模な取り組みだったワイグルのプロジェクトは全米から支援者たちを集め、スケールを拡大させていった。

近年ではマイクロソフトやTwitch、アクティビジョンといった外部企業の協賛も獲得したゲーマーズ・アウトリーチは今年、大手ゲームデベロッパーのBlueholeと組んでチャリティイベントを開催し、20万ドル以上を獲得しようとしている。ゲーマーズ・アウトリーチは今後、海外に彼らの取り組みを拡大していこうとしている。

「ボランティアたちと一緒に病院を訪れ、子供たちが楽しそうにゲームをプレイしているのを見るのは自分にとって最大の喜びだ」とワイグルは話した。

編集=上田裕資

 

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