思いやりのあるフィードバックは贈り物とも言えるが、そのように受け止められない人も多い。だからこそ、リーダーは相手が受け入れやすいフィードバックをしなければならない。以下に、そのためのこつを紹介する。
1. 人前で褒め、裏で叱る
このルールを常に守ろう。また、自分の反応は常に周囲から見られていることを覚えておくこと。発言内容だけでなく、言い方や、自分をいかに抑えられるかが問題だ。
2. 信頼を築こう
前もって、必要な下地作りをしよう。人は、信頼を置く人からのフィードバックの方が受け入れる気になるものだ。「私が考えを伝えるのはあなたに必要な部分を補いたいから」という思いを、相手が理解していることが理想だ。
信頼関係が強ければ、断罪ではなく協働する立場から物を言えるため、伝えにくいことも言いやすくなる。部下のキャリア志望を知っていれば、表面化した問題行動も、部下が自己を改善し、目標を達成するための機会となる。信頼関係が強くなるほど、より率直に伝えることが可能になる。
3. 建設的なフィードバックをしよう
私は社会人になりたての頃、フィードバックを折檻の武器として使う、まるでドラマ「マッドメン」の登場人物のような上司からフィードバックを受けていた。いじめと同様、この方法は良い結果につながるとは思えない。フィードバックは、受け手に自己肯定感とインスピレーションを与えるべきだ。今日の職場は、私が若かった頃に比べればかなり進歩したと思う。
4. 思いやりを持つ
皆にとっての最善を考え、愛と善意を持ってフィードバックを伝えよう。自分が怒っている時にフィードバックはしないようにしよう。受け手は傷ついたり、批判されていると感じたりして、反抗的な態度を取ってしまう。