ベゾスは7月30日朝の時点ではビル・ゲイツに次いで2位だったが、30日の夕方にはオルテガを下回って3位になった。その時点でベゾスの資産額は841億ドル(約9兆2900億円)で、843億ドルのオルテガとは2億ドルの開きだった。
ベゾスは翌8月1日の日中に、再び2位に上昇したが当日の株式市場の取引終了時には3位に下がり、資産額は846億ドルだった。アマゾンの7月27日発表の決算は予想を下回る内容で、株価は先週から5%近くの下落となっている。ここ1週間足らずの間でベゾスの資産額は41億ドル(約4500億円)の減少となった。
一方でオルテガの資産は7月27日から12億ドルの上昇となっている。同期間でインディテックス(Inditex)の株価は1%以上の値上がりとなった。
ベゾスとオルテガはフォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングで瞬間的にトップに立ちながら、年に一度発表される世界長者番付では1位に立ったことがない2名の人物だ。
オルテガの資産額は2015年10月にゲイツの資産額を超えたが、1位に立ったのはわずか一日足らずだった。その後、2016年9月には世界1位の座に2日間君臨した。ベゾスは7月27日に約4時間の間、世界1位になったが、現在は3位まで順位を下げている。
ベゾスは1998年のフォーブスの「最も裕福な米国人400名」リストに初登場し、当時の資産額は16億ドルだった。その1年後にアマゾンは上場した。
その3年後にオルテガは世界の億万長者ランキングに資産額66億ドルで初登場した。同年にオルテガが経営するインディテックスは上場を果たした。その時点でビル・ゲイツは世界でトップの億万長者の座に6年に渡り君臨し、資産額は587億ドルだった。
ベゾスとオルテガらは資産の大半を自らが立ち上げた企業の株式で保有しており、株の値動き次第で、リアルタイムランキングで1位の座をゲイツから奪取できるポジションにつけている。しかし、先週ベゾスに起きた事は、株価の急落により数十億ドルの資産が一瞬で消え去り、世界の富豪ランキングで2つも順位を落とす場合もあることを示している。
フォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングは、株式市場の値動きに合わせ、一日を通じて更新されている。