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2017.06.10 11:30

世界の製薬企業評価ランキング2017 日本の武田が3位に

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フォーブスは時折、米コンサルティング企業レピュテーション・インスティテュート(RI)による調査を紹介している。同社の主力事業は、企業・国・学校が得ている評価の測定だ。製薬業界は同社が毎年調査する分野の一つで、大規模な調査を通じ、製薬大手各社の評価ランキングを作成している。

RIは世界的大企業17社のリストを基に、今年度版ランキングを作成した。2017年第1四半期に、これら製薬会社を少なくとも「ある程度知っている」人を対象として、8か国から1万6800件の評価を収集。そのデータを(1)事業パフォーマンス(2)製品・サービス(3)イノベーション(4)職場(5)ガバナンス(6)コーポレート・シチズンシップ(企業の社会への貢献)(7)会社のリーダーシップという7つの観点から評価した。

今年の第1位を飾ったのは、シカゴに本社を置くアッヴィだ。2016年は256億ドル(約2兆8000億円)を超える売り上げを記録し、本記事執筆時点での時価総額は1083億ドル(約12兆円)を上回っている。同社は消費者とブランドとの感情的つながりを数値化したRIの「RepTrak Pulse」指数で100点満点中74.5を記録し、昨年から5.3ポイント向上した。

第2位は2016年の売り上げが1118億ドル近くあったデンマークのノボ・ノルディスクで、Pulse指数は去年から3.8ポイント改善し、74点だった。日本の武田薬品工業は3位にランクインし、73.8点のスコアを獲得した。

一方で最後尾は、ワースト2位がグラクソ・スミスクライン(68.5点)、最下位がファイザー(68.4点)で、いずれも「平均」レベル(70点未満)にとどまった。RIの調査からは、この2社とバイエルが、回答者の間で傲慢(ごうまん)で貪欲なイメージと最も強く結び付けられていることが分かった。

RIによると、大手製薬企業の全体的な評価は改善している。今年度リストに掲載された企業の平均スコアは71.8で、昨年から3.6ポイント改善。平均点は2014年の65.8から着実に成長を続けている。

世間における企業の評価の解明にRIがこれほど時間をかけている理由の一つはもちろん、人々の評価を改善すれば利益と影響力が増すからだ。製薬大手の場合、RIの調査で「RepTrak Pulse」指数が5ポイント改善すると、回答者が他者に企業や商品を勧める確率が9%向上することが分かっている。こうした数字は、収益に影響を与え得る。

高評価の製薬会社トップ10は以下の通り。(かっこ内の国名は本社、数値は「RepTrak Pulse」指数)

1位 アッヴィ(米国 74.5)
2位 ノボ・ノルディスク(デンマーク 74.0)
3位 武田薬品工業(日本 73.8)
4位 ロシュ(スイス 73.4)
5位 ヤンセン・ファーマシューティカルズ(ベルギー 72.5)
6位 ギリアド・サイエンシズ(米国 72.4)
7位 バイエル(ドイツ 72.3)
8位 メルク・シャープ・アンド・ドーム(米国 72.2)
9位 サノフィ(フランス 72.0)
10位 イーライ・リリー(米国 71.9)

編集=遠藤宗生

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