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Driving the conversation on the connected car and mobility

JuliusKielaitis / Shutterstock.com

映画「her/世界でひとつの彼女」には、人工知能型音声アシスタントのサマンサというキャラクター(姿は見えない)が登場する。サマンサは主人公が何を望んでいるか、何を必要としているかを予測するだけではなく、主人公の声のトーンから生活や恋愛についても詳しくなっていく。

現在バルセロナで開催中(2月28日〜3月2日)のモバイル・ワールド・コングレスを前に、米自動車大手のフォードがこのサマンサのような機能の実現に取り組んでいることを発表した。ドライバーの感情に寄りそう音声認識機能だという。

「当社はドライバーに共感し、親身になってくれる車の開発に向かっている。ドライバーを元気づけるために冗談を言ったり、必要な時にアドバイスをしたり、誰かの誕生日を思い出させたり、長距離ドライブの際には注意力が途切れないようにしてくれる車だ」と、音声認識技術の開発を行うニュアンス・コミュニケーションズ(Nuance Communications)のファティマ・バイタルはフォード発の声明で発表した。同社はフォードをはじめ多くの自動車メーカーに音声認識技術を供給している。

フォードでは、2022年までには全ての新車の90%近くに音声認識機能が搭載されるようになり、また75%でクラウドベースの同機能が利用可能になると予想している。これによって音声認識機能を「パーソナル・アシスタントに進化させることができるようになる」という。

フォードの車載情報システム「シンク3(Sync 3)」は既に、アマゾンの音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」と接続できるようにすべく開発が進められている。また同社は、アーヘン工科大学と共同でプロジェクトに取り組んでおり、複数のマイクを導入して言語処理機能を強化したり、外部のノイズを遮断したりする機能の研究開発を行っている。

将来的には、高機能マイクと複数台のカメラを搭載した自動車が、ドライバーの声と表情を分析し、ストレスの多い通勤時や楽しいロードトリップなどその時々に最適なサウンドトラックを提案してくれるようになるかもしれない(あるいは静かにしているべき時を察してくれるかもしれない)。

「未来の車の次なるステップとして、私たちの表情の小さな変化や話す声のトーンや抑揚を認識できるようにすることが考えられる」とフォードは声明で述べている。

映画「her」では、主人公は実在する人間たちとの関係を犠牲にすることも覚悟で、音声アシスタントのサマンサに恋をする。自動車の音声認識機能で同じことが起こり得るとは考え難いが、ヨーク大学で言語と言語科学を専門とするドミニク・ワット講師は「学習と適応を行う新たな車載システムとは、きわめて力強い関係を形成することも期待できる」とフォードの声明の中で指摘している。

「自動車は近いうちに、私たちのアシスタントや旅仲間、思いやりのある聞き役になるだろう。そして私たちは、車載システムにどんなことも話したり尋ねたりできるようになる。多くの人は、自分が機械に話しかけているのだということさえ忘れるようになるかもしれない」

編集=森 美歩

 

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