要するに、ソニーとテレビメーカーがお互いに責任をなすりつけ合っているのが今の状況だ。現段階ではどちらの責任であるかは不明だが、原因はHDCP 2.2の不具合と、PS4 Proが4K/HDR対応テレビであることを正しく検知できていないことにあると思われる。
筆者のテレビはサムスンの「KS9500」(米国ではKS9800)だが、幸運にもPS4 Proの設定を何も変更せずに4KとHDR映像を楽しむことができている。しかし、細かい点ではいくつかの奇妙なことに気が付いた。
まず、PS4 Proをテレビに直接接続すると、HDR 2K/4K対応でカラーフォーマットはRGBが選択できるが、実際にHDR対応のゲームをプレイすると、RGBではなくYUVになってしまう。例えば「Deus Ex: Mankind Divided」ではYUV420に、「Uncharted 4」ではYUV422に切り替わってしまうのだ。
PS4 ProをサムスンのDolby Atmos対応サウンドバー「K950」経由でつないだ場合には、カラーフォーマットは常にYUV420になる。ところが、同じK950をサムスンのUltra HD ブルーレイプレーヤー「K8500」につなぐと、問題なくRGBとHDRをパススルーできる。
ファームウェアのアップデートが必要か
筆者は今のところPS4 Proを使って4K/HDRを楽しむことができているが、これまでの経験上、HDR設定でこのような一貫性のない状態が生じる場合には、いつ不具合が発生してもおかしくないと言える。Xbox One Sで不具合が生じた際にはマイクロソフトが対応に当たったように、今回のPS4 Proの問題でも恐らくソニーがファームウェアをアップデートする必要があるだろう。
筆者はソニーと今回トラブルが報告されたテレビメーカーの内3社にコメントを求めた。回答を得られ次第、改めて報告したい。