講演者が犯しがちな5つのミスとその回避法

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人前で演説や講演をする際、どのようなことに気をつけるべきだろうか。あるカンファレンスに出席した際、私はどの講演者も同じようなミスを犯していることに気づいた。そこで、頻繁に目にする5つのミスと、その対策を以下に示したい。

1.属性ではなく自分らしさを表す服装を

演説や講演をする際に最も重要なのは、自分の存在を際立たせること。あなたは20分から1時間程度、人前に立つことになる。聴衆がまず目を向けるもの、そして最も長く目にするものが、あなたの外見だ。

ところがほとんどのスピーカーは、注目を集めるチャンスを逃している。あまりに多くの人が、スーツとネクタイなど、自分の属性を表す“衣装”をまとっているのだ。別に、奇抜な格好をしろと言っているのではない。自分らしさを表現する服装をすべき、ということだ。ほかの人とは違う、自分を際立たせる服を選ぼう。

2.小道具に頼らない

スピーカー経験者が集まると決まって話題になるのが、スライドが間違っていた、マイクが入っていなかった、ビデオが流れなかった、など演説や講演の際の技術トラブルだ。だが技術にトラブルはつきものだ。

私が出席したあるカンファレンスで一人だけ、まったくスライドを使わなかった講演者がいた。聴衆の前に見えるのは、彼という存在だけ。だがそれによって、感情を通わせることができた。

本物の自分で聴衆と向き合えば、失敗はないはずだ。

3.言葉を減らしジェスチャーで表現する

多くのスピーカーは、沈黙を自分の声で埋めてしまっている。聴衆が耳を傾けるのをやめてしまうのが不安で、感情を表現する時間をとらず、ひたすら話し続けるのだ。しかし、演説や講演を人々の記憶に残るものにするのは、そうした感情表現の瞬間だ。

優れたスピーカーを見ていると、適切なタイミングに適切なジェスチャーをすることで、多くの意図を聴衆に伝えていることが分かる。私のお気に入りのジェスチャーは、いわゆる“二度見”だ。一度目に見た時にはよく分かっていなかったことを理解し、衝撃を受けたり驚いたり絶句したりした感情がよく分かるジェスチャーだ。

プレゼンの際にジェスチャーがない場合は、しゃべりすぎているということだ。
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編集=森 美歩

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