グーグルとフェイスブックの例に見る働きがいのある企業文化の築き方

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・ キャリア開発の機会を提供

米国では、勤務先がキャリア開発に関する十分な機会を与えてくれていると思っている人は全体の40%以下にとどまる。従業員を昇進させることは離職者の減少と生産性の向上につながる。従業員たちが、雇用主が自分の価値を認め、自分の貢献を認めてくれていると感じるようになることは言うまでもない。

2. フェイスブック

フェイスブックもグーグルと同様、独自の企業文化を築いており、従業員の福利厚生に関しても、グーグルと同じような制度を導入している。

中でも特徴的な方針は、仕切りのない開かれたオフィススペースを採用していることだ。休憩中やブレインストーミングをしている最中に歩き回れる広々としたオフィスだ。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)も、閉ざされたドアの向こう側ではなく、従業員たちと同じ空間で働いている。こうした体制は、働く人たちの間の平等感と、チームワークの精神を高めることに成功している。

優れた企業文化を育むために不可欠なもう一つの要素は、働き方の柔軟性(フレキシビリティ)だ。従業員に在宅勤務や柔軟な勤務時間を認めることは急速に広まっており、珍しいことではなくなっている。仕事と家庭の両立(ワークライフバランスの維持)に問題を抱えている労働者が4人に1人に上る現在、柔軟な働き方を認める制度は、優秀な人材を採用し、確保するために必要なものだ。

3. ホールフーズ

ホールフーズは、フォーチュン誌が米国の「働きがいのある企業100社」を発表し始めた1998年以来、毎年その100社に選ばれている。同社が優秀な人材を採用・確保するために実施しているのは、以下のようなことだ。

・ 人に説き勧めたいことは社内で実施

販売している全ての商品を、従業員には20%引きの価格で提供。また、コレステロール値や血圧、体格指数(BMI)など健康に関する基準値を維持できていれば、さらに10%割引する。従業員が自分の食習慣を記録・管理するためのウェブサイトも提供している。

・ 透明性を確保

役職に関係なく全ての従業員が、給与に関する情報にアクセスできる。また、3年ごとに福利厚生に関する事柄を全社投票で決定している。

上級管理職、幹部職の採用は、同じ役職者で組織する選考委員会が行う。地域担当マネージャーについては、対話集会を開いて従業員らが候補者たちから話を聞き、候補者を5人に絞った上で投票を実施。採用を決定している。

・従業員に力を与える

従業員たちは、自分たちのアイデアを出すよう奨励されている。

結論

力強い企業文化を創造することは、企業の利益は拡大する。最も優秀な人材は、労働環境に関して素晴らしい企業文化を持つグーグルやフェイスブック、ホールフーズなどの企業に魅力を感じる。そうした文化は、企業の長期的な成長と成功に道を開くものだ。




編集 = 木内涼子

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