ライターでソムリエのローラ・バーゲスは、「ミレニアル世代には冒険精神があり、さまざまなブドウで造られた新たなロゼを試してみようと考える。だが、それは新品種のワインを試してみたいというよりも、ロゼはどれも同様に高品質だとの考えによるところが大きいのだと思う」と話す。
特に上等な赤ワインを生み出す産地や醸造家は、高品質なロゼを造ることもできるのだという理解が広まったことも、人気上昇に一役買っている。
またバーゲスが指摘するように「ミレニアル世代がロゼワインとホワイト・ジンファンデルを全く別物と見ている」ことも一因だ。「ホワイト・ジンファンデルのようなピンク色のワインは甘い、あるいは質が悪いに違いないという考え方は、ミレニアル世代の間にはない」
ナパバレーの優れたワインメーカー、スワンソンは、サンジョベーゼ種のブドウに少量のメルロー種で味わいを加えたロゼワインの他にも、同じサンジョベーゼで素晴らしい赤ワインを造っている。
2013年のサンジョベーゼの赤はベリー系のフルーティーな甘みとスパイスが効いているが、これに対してロゼは、ワイルドストロベリーやスイカ、スパイスの風味をたたえ、後味にはかすかに花の香りも感じられる。
ドライなロゼは今後も、年齢や性別に関わらず高い人気を得ていくのではないだろうか。それは、生産者やソムリエ、小売業者、そして消費者の全てにとっての利益となるはずだ。