同社は新たに空港内にオープンする店舗で、アルコールや小皿料理などのイブニング・メニュー」の提供を開始する計画だ。酒類の提供はすでに、市街地にある多数の店舗で行っているが、空港内では現在のところ、ワシントン・ダレス国際空港、ジョン・F・ケネディ国際空港、ロサンゼルス国際空港内2店舗の合計4か所のみで、こうしたサービスの開始を予定している。これら新店舗はいずれも、空港内や高速道路の施設内で飲食店を経営するHMSホスト(HMS Host)が運営を手掛ける。
ただ、スターバックスの広報担当によれば、この秋にはこれら4か所の空港に加え、ケンタッキー州のルイビル国際空港にも「STARBUCKS EVENINGS(スターバックス イブニングス)」が開店するもようだ。現在は既存店の改装が行われている。
一号店はシアトル、現在は450店に
同社が「スターバックス イブニングス」の一号店をシアトルにオープンしたのは、2010年。その後、米国内の各地とカナダにも同様の店舗を展開、2015年からは新店舗の開業を加速させ、現在は450店を数えるまでに拡大している。
同社によれば、最終的には現在およそ1万2,000店ある米国内のスターバックスのうち、2,000店を夜間は「イブニングス」として営業する店舗にしたい考え。10種類のワインと、クラフトビール(各店舗の地元のビール)を提供するという。
アナリストらは当初、日中にコーヒーなどの飲料を買いに来る客が、夜になってお酒や軽食のために再び来店するだろうかと懐疑的な見方を示していた。さらに、空港内では長年にわたって経営を続けている数多くのバーとの競争もある。
だが、空港の利用客の中には、従来のバーは入りづらい雰囲気があると考える人たちもいる。そうした人には、スターバックスの方が気軽に利用することができる。また、「イブニングス」ならワインや冷たいビールを楽しみながら、パソコンやタブレットが使える点も魅力の一つと捉えられているようだ。