デモ走行に先がけLAに本拠を置く同社は5月10日、8000万ドル(約87億円)のシリーズBラウンド資金調達を発表した。出資元には新たに137ベンチャーズやコースラ・ベンチャーズ、ファースト・デジタル、ウエスタンテクノロジー・インベストメント、フランス国鉄、GEベンチャーズが加わった。
フランス国鉄、ドイツ鉄道との提携も発表
ラスベガスで開催されたイベントで同社は、エンジニアリングや運輸業界を代表する企業との提携も発表した。エイコムや Amberg Group、アラップ、Bjarke Ingels Group、ドイツ鉄道、KPMG、Systraといった企業だ。
エンジニアリング企業、エイコムはハイパーループがロングビーチ港やロサンゼルス港の輸送能力の改善にどの程度役立つかを見きわめる(ハイパーループ・ワン社は旅客だけでなく貨物の輸送も念頭に置いている)。また、英コンサルティング企業、アラップはハイパーループがロンドンとバーミンガムを地下で接続する可能性を探っている。
「ハイパーループは現代の長距離移動に関わる数多くの問題を解決する可能性を秘めています」と、アラップ社会長のグレゴリー・ホドキンソンは声明で述べた。
ハイパーループ・ワンのロブ・ロイドCEOは「ハイパーループはインターネットの出現が社会に与えたのと同様のインパクトをもたらします」と興奮気味に述べた。ロイドはシスコで17年間、上級取締役として勤務した後、昨年9月にハイパーループ・ワンに参加した。彼はシスコの元CEO、ジョン・チェンバーズの後継者と見られたが、そのポジションをチャック・ロビンスに譲っていた。
ハイパーループ・ワンの共同創業者には著名投資家のShervin Pishevarや元スペースXのトップエンジニア、Brogan BamBroganらが名を連ねている。イベントでは彼らがステージ上で創業当初を振り返る場面もあった。同社の設立は2013年8月、イーロン・マスクが58ページに及ぶ、ハイパーループの構想案を公開した直後だった。