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2015.12.10

顧客と自分の知識欠如で年金アドバイザーは夜も眠れず

Birgit Reitz-Hofmann / shutterstock

アメリカン・カレッジ・ニューヨーク年金収入のためのライフセンター(The American College New York Life Center for Retirement Income)とアメリカン・カレッジ・ケアリー・M.マグワイア金融サービスにおける倫理センター(The American College Cary M. Maguire Center for Ethics in Financial Services) が新たに発表した調査報告書「年金収入計画における倫理的問題」は業界内の深刻な懸念を浮き彫りにした。それは、アメリカ人は老後の収入計画に利用できる金融商品を理解する知識に欠けている点だ。今回の調査は、アメリカ人の退職後の安心を脅かす課題を数値化する目的で、トップクラスの年金収入アドバイザーを対象に行った。調査の項目は、広範囲に及ぶ老後の財政計画を扱っているが、回答者から得るものとしては、顧客の知識水準の低さと知見のある年金アドバイザーの欠如が焦点だ。

今年行われた別の調査、「RICP®(年金収入知識調査)」では、退職間近か、退職後間もないアメリカ人のわずか20%しか年金収入知識試験に合格しなかった。実際、試験の平均は42%とひどいもので、アメリカ人の年金収入知識について大きな懸念が浮上した。この懸念は、「年金収入計画における倫理的問題」調査の回答でよく実証された。調査対象となった年金収入アドバイザーのおよそ88%が自分の顧客の年金収入計画について適切に理解する能力について懸念を抱いていた。さらに回答者の85%が、自分が購入した年金収入商品とサービスについて理解していないことに懸念を抱いていると答えた。

調査に参加した年金収入アドバイザーはまた、同業者の全体的な教育と訓練について憂慮していると回答した。実際、回答者の71%がほかの金融サービスのプロが、顧客の社会保障請求戦略を適切に利用する知識に欠けていることを心配していた。この懸念は、社会保障の多くのファイル・アンド・サスペンド(申請して遅らせる)請求戦略を排除する最近の法律改正によって浮き彫りになっている。充実した年金収入計画の最も重要な側面の1つが社会保障で、多くの人々が退職後は社会保障のみに頼ることになる。年金収入プランナーが社会保障の現状を完全に理解して、社会保障は今後数年変わり続けるため勉強を続けることがきわめて重要だ。

アドバイザーと顧客は多くの不確定要因と多大な年金特有のリスクに直面しているので、年金収入計画が重要なことは良く知られている。より良く備えるために、教育と計画が求められる。

年金収入分野で活躍するアドバイザーは、顧客により良いサービスを提供し、社会保障のような公共政策の変更に遅れずについていくために、専門的なトレーニングや教育を受けることを検討すべきだ。またオンラインで、教育的クイズや動画を通じて数多くの教材が無料で利用できる。一流の年金収入プランナーを探しているなら、Designation Check などのツールの利用を検討するとよい。このツールは住んでいる地域の最新の資格を持つ年金収入アドバイザーを見つける上で役立つ。社会保障請求戦略、401k(確定拠出型年金)の配分、メディケアの適用や投資配分についてしっかりした情報に基づく決断を下すことは、安心できる老後にとって非常に重要だ。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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