ハミルトン・ホールには現在、学部入試の事務局などが入っている。押し入った抗議者グループは、イスラエルが侵攻したパレスチナ自治区ガザで亡くなったパレスチナ人の6歳の女児の名前にちなみ、ホールの名前を「ヒンドのホール」に「改名」したという。
キャンパス内で続く抗議キャンプを組織した団体のひとつ「コロンビア大学アパルトヘイト・ダイベスト」はX(旧ツイッター)で、ハミルトン・ホール内の抗議者たちは「自主的なグループ」だと述べている。
コロンビア大学の広報担当ベン・チャンはフォーブスの取材に書面で答え、ハミルトン・ホールに侵入した学生たちは「明確な結果」に直面するだろうと述べた。「これは抗議者の大義でなく、その行動への対応だ」と説明した。
チャンは「抗議者たちは建物を荒らし、ドアや窓を壊し、入口をふさぎ、擁護できないレベルまで状況をエスカレートさせることを選んだ」と非難した。そのうえで、前日に示していたとおりの対応を講じていくと言明した。
チャンによると、4月29日の期限までに野営地から退去しなかったが、ハミルトン・ホール内での抗議に加わらなかった学生は停学処分になる。対象者は学内の「すべての学問・娯楽スペースへの立ち入りを制限」され、4年生は卒業資格を失うという。
学生によるハミルトン・ホールの占拠については、ホワイトハウスも声明を出し、「バイデン大統領は表現の自由の権利を尊重している」とする一方、「建物を力ずくで占拠するのは平和的でなく、間違っている」と指弾した。
名門アイビーリーグの一校でニューヨーク市にあるコロンビア大学では、学生らが大学側にイスラエルやイスラエル軍と取引のある企業と手を切ることを求め、キャンパス内にテントを張って抗議するキャンプを始めた。大学側は現地時間4月29日午後2時までにテントを撤去するよう求め、それを過ぎても居座れば停学処分にすると警告していた。
コロンビア大学の学生新聞「スペクテイター」は、停学処分が同日夜から始まったと伝えている。大学当局は4月30日午前、モーニングサイド・ハイツのキャンパスを閉鎖し、キャンパス内の学生寮に住む学生と必要な職員以外、出入りを禁じた。
(forbes.com 原文)