Official Columnist

首藤 淳哉

文化放送プロデューサーㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

朝の情報番組『福井謙二グッモニ』(月~金7:00~9:00放送)のプロデューサーを務める。文化放送のHPで書評ブログ『嫁に隠れて本を買う』の連載を2004年から続けている。

  • 人々の心を動かすマクロン大統領の「言葉の力」

    いつからだろう? 国際政治の舞台で幅を利かせる政治家たちを目にするたびに、なかば反射的に映画の配役をイメージするようになったのは。ジャンルはきまってマフィアものだ。トランプ、習近平、プーチン、金正恩……。どの人物も、間違っても恋愛映画や人情ドラマが似合うキャラクターではな ...

  • 当たり前の世界の外側へ出る、「脱システムの冒険」のすすめ

    もはやひと昔前の話になるが、Google Earthに初めて触れた時、なんて画期的なソフトだろうと感動した。そして、夢中になっていじりながら、ふとこんな疑問が浮かんだ。「この地球上に、まだ見ぬ景色は残されているのだろうか?」人類がこれまでに打ち上げた人工衛星の数は約8000機。現在も軌道上に5000 ...

  • それって本当に健康に良い? 「強い根拠」で日々の選択を覆す本

    「番組タイトル成功の法則」なるものを聞いたことがある。4文字の略称で呼べるようなタイトルだと親しみを持たれやすいという経験則だ。「イッテQ」「いいとも」「めちゃイケ」「ロンハー」、新旧含め人気番組はたしかにこの法則が当てはまるものが多い(そのせいか近年は「あさイチ」や「スッキリ」みたいにのっけから愛 ...

  • 「教科書を読めない子どもたち」はAIに代替されてしまうのか

    『ダ・ヴィンチ・コード』や『インフェルノ』などの世界的ベストセラーでお馴染み、宗教象徴学者ロバート・ラングトンが活躍するシリーズ最新作『オリジン』の舞台は、スペインだ。グッゲンハイム美術館を訪れていたラングトンは、元教え子の殺害現場に居合わせ、美術館長のアンブラと何者かに追われるはめになる。予期せぬ ...

  • ビル・ゲイツもすすめる「遺伝子の旅」のガイドブック

    気がついたら2週間ほどたっていて、その間どうやって生活していたかあまり覚えていないなどといったら、家族や同僚にきっと心配されるだろう。しかもその間、約150年にわたる時空の旅に出ていたなどと言ったら、いよいよみんなを慌てさせるかもしれない。でもこれは紛れもない事実、ホントの話なのだ。ぼくはいま、その ...

  • 負けないために「休む」 自衛隊から学ぶ戦略の本質

    「プロフェッショナル」のあるべき姿について、明確なイメージがある。妻が出産する時のこと、ちょっとした緊急事態が発生し、一刻を争う状況に陥ってしまった。悲しいかなこんな時、男は無力なもので、気持ちの整理もつかないままあわただしく手術の同意書にサインさせられ、ただオロオロと妻の手を握りしめているしかなか ...

  • 知れば世界の見え方が変わる「中動態の世界」

    人生は選択の連続だ。きょうのランチで何を食べるかから転職先をどこにすべきかまで、私たちは日々何かを選びながら生きている。だがここでひとつ疑問が浮かぶ。私たちが何かを選ぶとき、それを選んでいるのは誰だろうか? もちろん「自分」と答える人が圧倒的に多いだろう。だが、そういう人には重ねてこう問いかけてみた ...

  • 成功のために必要なたった一つの「自己啓発本」

    本に関しては基本的に博愛主義だが、それでも苦手なものはある。書店には半日いたって飽きないけれど、それでもほとんど足を向けないフロアがある。にもかかわらず、その手の本は常にベストセラーの上位にランクインし、店頭でも否応なく視界に入ってくる。しかも個人的にはまったく興味が持てないのに、いろんな人から「も ...

  • ボケとツッコミで「医療のキモ」をおさえる方法

    あれは日曜日の早朝のことだった。ふだんならまだ夢の中にいるはずが、なぜかパッチリと目が覚めたのだ。どうやら体の奥から突然届いた信号によって目が覚めてしまったらしい。「あれ? なんでこんなに腹が減ってるんだろう?」そう、それは猛烈に腹が減っている際に感じる胃の痛みに似ていた。布団を脱け出してキッチンへ ...

  • 選挙に「棚ボタ」結果ももたらす、ほんとは怖い多数決

    朝、家を出たときに頬をなでる風の冷たさにふと季節の移り変わりを感じることがある。だが今回の風はそんな風情のあるものではなかった。一夜明けると、解散風が凄まじい勢いで吹き荒れていた。新聞の一報からはじまった解散報道は、あっという間に誰にも止められない流れとなり、安倍首相が9月28日に招集された臨時国会 ...

  • 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

    少し前のことになるが、あるインタビューがSNS上で炎上した。物議を醸したのは、この夏にシルバー世代向けの男性誌の創刊を控えていた編集長へのインタビューである。「ちょいワルオヤジ」などの流行語を生んだこともあるこの名物編集長は、創刊号で「きっかけは美術館」という企画を予定しているとし、美術館は女性と出 ...

  • 「何もしてくれない」ロボットが人間に教えてくれること

    同じ光景を目にしていても、そこに違ったものを見出す人がいる。そういう人物は例外なく面白い。たとえばあなたが大学の先生で、目の前にひとりの新入生がいるとしよう。「どんな研究がしたいの?」あなたの問いかけに、その新入生は、顔を赤らめ、モジモジしながら、「あの……えっと&hel ...

  • 日本にもやってくる「理不尽な社会」を生き抜くための最強の武器

    その日、新潮社本館のロビーは、遅い時間だったこともあって閑散としていた。1959年竣工の年季が入った建物だ。古いビル特有の低めの天井の下、老舗ホテルのロビーにもありそうなソファーが並んでいる。人がいないと余計に重厚感あふれる建物が意思をもって迫ってくるような気がして、なんだか尻込みしてしまう。いま廊 ...

  • 村上春樹『騎士団長殺し』と映画『この世界の片隅に』[本は自己投資! 第8回]

    鳴り物入りで始まったプレミアムフライデーだったが、初回は不発に終わった。なぜ家で過ごす人が多かったのか、本当の理由はわからないが、もしかしたら村上春樹の新作『騎士団長殺し』の発売日とぶつかったことも多少は影響していたかもしれない。なにしろ初版がいきなり130万部である。書店はどこもたいへんな盛り上が ...

  • 世界を信頼でつなぐ、革命的「希望の技術」[本は自己投資! 第7回]

    「アメリカには電動ドリルが8000万個もあり、1個あたりの平均使用時間はたったの13分」こんな数字をみたら誰だって電動ドリルを買うのを思いとどまるはずだ。実際、この数字はエアビーアンドビーのブライアン・チェスキーCEOがかつてニューヨーク・タイムズ紙上で挙げたもので、その際、氏は読者にこう問いかけた ...

  • 大統領一家を支えるホワイトハウスの「本当の住人」[本は自己投資! 第6回]

    オックスフォード辞書が選んだ2016年を象徴する言葉は、“post-truth”だという。そのまま訳すと「ポスト真実」というなんだか意味がつかみづらい言葉になってしまうのだが、オックスフォードによれば、客観的な事実よりも感情的な訴えかけのほうが世論形成に大きく影響するような状 ...

  • 最後の希望? 東京藝大[本は自己投資! 第5回]

    星新一にこんなショートショートがある。ある大企業が、新入社員の中から特に知能の高いものを選び出した。選ばれたのは4人。周囲は羨望の目で眺めるが、会社は彼らに不可解な命令を下す。給料やボーナスは特別に多く払う。経費も好きなだけ使ってかまわない。その代わり何もしてはならない。生産的なことは一切してはなら ...

  • 肥満、アレルギー、うつ病を起こす「体内炎症」とその正体[本は自己投資! 第4回]

    突然だがこの夏、私は自分の生きるべき道を見出した。残りの人生の時間をすべて捧げるに値する仕事を、ついに見つけたのだ。その仕事とは、「召使い」である。私のご主人様はとても気難しい。「今朝のご機嫌はいかがだろうか」「きのうの夕食がお気に召さなかったのだろうか」。言葉をかけても、ご主人様は答えてはくださら ...

  • どんな場面でも最高のパフォーマンスを発揮するために[本は自己投資! 第3回]

    リオデジャネイロオリンピックが17日間にわたる熱戦の幕を閉じた。開催中はとかく自国のメダル数に一喜一憂しがちだが、振り返ってみると、やはり心に残っているのは、各競技の選手たちがみせた超一流のパフォーマンスである。世界が注目する大舞台で最高のパフォーマンスを発揮するのは並大抵のことではない。「千日の稽 ...

  • 建築家、丹下健三が見通していた戦後日本の姿[本は自己投資! 第2回]

    オバマ大統領の広島スピーチがいまも心に残っている。もちろん今回の訪問がツッコミどころ満載だったということはわかっている。プラハ演説では40回も「核」という言葉を使ったのに今回はわずか2回だったし、平和記念資料館の滞在時間にしてもわずか10分だった。もっと言うなら、核発射ボタンが入ったブリーフケースを ...