Official Columnist

首藤 淳哉

文化放送プロデューサーㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

朝の情報番組『福井謙二グッモニ』(月~金7:00~9:00放送)のプロデューサーを務める。文化放送のHPで書評ブログ『嫁に隠れて本を買う』の連載を2004年から続けている。

  • ボケとツッコミで「医療のキモ」をおさえる方法

    あれは日曜日の早朝のことだった。ふだんならまだ夢の中にいるはずが、なぜかパッチリと目が覚めたのだ。どうやら体の奥から突然届いた信号によって目が覚めてしまったらしい。「あれ? なんでこんなに腹が減ってるんだろう?」そう、それは猛烈に腹が減っている際に感じる胃の痛みに似ていた。布団を脱け出してキッチンへ ...

  • 選挙に「棚ボタ」結果ももたらす、ほんとは怖い多数決

    朝、家を出たときに頬をなでる風の冷たさにふと季節の移り変わりを感じることがある。だが今回の風はそんな風情のあるものではなかった。一夜明けると、解散風が凄まじい勢いで吹き荒れていた。新聞の一報からはじまった解散報道は、あっという間に誰にも止められない流れとなり、安倍首相が9月28日に招集された臨時国会 ...

  • 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

    少し前のことになるが、あるインタビューがSNS上で炎上した。物議を醸したのは、この夏にシルバー世代向けの男性誌の創刊を控えていた編集長へのインタビューである。「ちょいワルオヤジ」などの流行語を生んだこともあるこの名物編集長は、創刊号で「きっかけは美術館」という企画を予定しているとし、美術館は女性と出 ...

  • 「何もしてくれない」ロボットが人間に教えてくれること

    同じ光景を目にしていても、そこに違ったものを見出す人がいる。そういう人物は例外なく面白い。たとえばあなたが大学の先生で、目の前にひとりの新入生がいるとしよう。「どんな研究がしたいの?」あなたの問いかけに、その新入生は、顔を赤らめ、モジモジしながら、「あの……えっと&hel ...

  • 日本にもやってくる「理不尽な社会」を生き抜くための最強の武器

    その日、新潮社本館のロビーは、遅い時間だったこともあって閑散としていた。1959年竣工の年季が入った建物だ。古いビル特有の低めの天井の下、老舗ホテルのロビーにもありそうなソファーが並んでいる。人がいないと余計に重厚感あふれる建物が意思をもって迫ってくるような気がして、なんだか尻込みしてしまう。いま廊 ...

  • 村上春樹『騎士団長殺し』と映画『この世界の片隅に』[本は自己投資! 第8回]

    鳴り物入りで始まったプレミアムフライデーだったが、初回は不発に終わった。なぜ家で過ごす人が多かったのか、本当の理由はわからないが、もしかしたら村上春樹の新作『騎士団長殺し』の発売日とぶつかったことも多少は影響していたかもしれない。なにしろ初版がいきなり130万部である。書店はどこもたいへんな盛り上が ...

  • 世界を信頼でつなぐ、革命的「希望の技術」[本は自己投資! 第7回]

    「アメリカには電動ドリルが8000万個もあり、1個あたりの平均使用時間はたったの13分」こんな数字をみたら誰だって電動ドリルを買うのを思いとどまるはずだ。実際、この数字はエアビーアンドビーのブライアン・チェスキーCEOがかつてニューヨーク・タイムズ紙上で挙げたもので、その際、氏は読者にこう問いかけた ...

  • 大統領一家を支えるホワイトハウスの「本当の住人」[本は自己投資! 第6回]

    オックスフォード辞書が選んだ2016年を象徴する言葉は、“post-truth”だという。そのまま訳すと「ポスト真実」というなんだか意味がつかみづらい言葉になってしまうのだが、オックスフォードによれば、客観的な事実よりも感情的な訴えかけのほうが世論形成に大きく影響するような状 ...

  • 最後の希望? 東京藝大[本は自己投資! 第5回]

    星新一にこんなショートショートがある。ある大企業が、新入社員の中から特に知能の高いものを選び出した。選ばれたのは4人。周囲は羨望の目で眺めるが、会社は彼らに不可解な命令を下す。給料やボーナスは特別に多く払う。経費も好きなだけ使ってかまわない。その代わり何もしてはならない。生産的なことは一切してはなら ...

  • 肥満、アレルギー、うつ病を起こす「体内炎症」とその正体[本は自己投資! 第4回]

    突然だがこの夏、私は自分の生きるべき道を見出した。残りの人生の時間をすべて捧げるに値する仕事を、ついに見つけたのだ。その仕事とは、「召使い」である。私のご主人様はとても気難しい。「今朝のご機嫌はいかがだろうか」「きのうの夕食がお気に召さなかったのだろうか」。言葉をかけても、ご主人様は答えてはくださら ...

  • どんな場面でも最高のパフォーマンスを発揮するために[本は自己投資! 第3回]

    リオデジャネイロオリンピックが17日間にわたる熱戦の幕を閉じた。開催中はとかく自国のメダル数に一喜一憂しがちだが、振り返ってみると、やはり心に残っているのは、各競技の選手たちがみせた超一流のパフォーマンスである。世界が注目する大舞台で最高のパフォーマンスを発揮するのは並大抵のことではない。「千日の稽 ...

  • 建築家、丹下健三が見通していた戦後日本の姿[本は自己投資! 第2回]

    オバマ大統領の広島スピーチがいまも心に残っている。もちろん今回の訪問がツッコミどころ満載だったということはわかっている。プラハ演説では40回も「核」という言葉を使ったのに今回はわずか2回だったし、平和記念資料館の滞在時間にしてもわずか10分だった。もっと言うなら、核発射ボタンが入ったブリーフケースを ...

  • ハーバードの学生を熱狂させた「東洋哲学」の考え方[本は自己投資! 第1回]

    「ハーバードの名前にいまや価値なんてない!」なんて言ったら、こちらのオツムの中身を疑われてしまうだろうか。もちろんここでいうハーバードとは、あの世界最高峰に君臨する大学のことではない。本のタイトルのことだ。最近タイトルに「ハーバード」を冠した本がやたらと目につく。「ハーバード式〇〇」とか「ハーバード ...