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テクノロジー、eコマース担当ライター。

udra11 / Shutterstock



過去2年間で、「ホームサービス」関連企業が調達した資本総額は何億ドルにものぼる。窓掃除からテレビの取付まで、住宅関連の幅広い業務を代行するこの市場は、いまや年間4,000億ドル以上を稼ぎ出す。先月1億2,500万ドル(150億円)の資金調達に成功したサンフランシスコのThumbtackをはじめ、シアトルのPro.comやPorch.com、アマゾンやアンジーズリストといった上場企業など、数多くの企業がしのぎを削っている。

そんななか、10月14日、Formation 8をリードインベスターとした資金調達ラウンドで、サンフランシスコのBuildZoom(ビルドズーム)が1,060万ドル(約13億円)を調達し、競合ひしめくこの市場へ参入した。Yコンビネータからも支援も受けている同社が今後力を入れるのは、「低価格」で「簡単な」業務ではなく、中間予算額19,000ドル程度の改装・改築プロジェクトだと言う。

「これからは何にでも手を出すのではなく、小規模メンテナンス業務は行わず、高額業務に焦点を絞りサービスを提供していきます」と語るのは、共同創業者兼社長のジヤン・ウェイ。

「高額業務」とは、浴室全体の改築や冷暖房機器取替といった、市の許可と熟練の専門家を必要とするようなプロジェクトを指す。2012年創立のBuildZoomは、政府認可のデータベースを通して、過去の職歴・価格設定を元に選別した全米約85,000人の請負業者と契約しており、毎月2,500件のホームプロジェクトを実施している。

情報筋によると、今回の投資でBuildZoomの企業価値は5,000万ドル(60億円)を超えた。ウェイは契約条件を明らかにしなかったが、機械アルゴリズムの導入が、他社の使うレビューやレコメンドを超えたデーター収集を可能にし、それにより競合他社との差別化を図ってきた点を強調した。今回の投資を機にBuildZoomの役員となったFormation 8のジョー・ロンズデールも、同社のデータが改築にまつわる「よくある悲惨な体験」を解消する一役を担っていると述べた。さらに同氏は、複数の企業の中からBuildZoomを投資先に選んだ理由を、「単純な算数です。ホームサービス分野で人々が最もお金をかけるのは、改装・改築ですからね」と続ける。

Formation 8も参加するピーター・ティールによるベンチャー投資ファンドFounders FundはPorchにも投資している。一方、インキュベーターとして有名なYコンビネータは、シード段階以降の企業に投資していくことを7月に発表しているが、サム・アルトマン社長によると、同社はこれまでも、シード後の経営維持のために数社との取引を行っており、BuildZoomもそのうちの一社だと言う。

アルトマンは、「投資後の企業価値総額が2億5,000万ドルになるまで、今後も投資を続けるつもりです」と述べ、ウェイとデビッド・ピーターセンが共同創業者であることが、BuildZoomの魅力を押し上げていると語る。BuildZoomの現CEOでもあるピーターセンは、過去に輸出入データを提供するImportGeniusを設立している。

業界筋の情報によると、BuildZoomは、Thumbtack、HomeAdvisor、Porchといった会社から買収提案を受けているようだが、ウェイ曰く、売却の予定はない。具体的な数字は明らかにされなかったが、同社は、昨年9月からの12カ月で売上高同期比800%の驚異的な伸びをみせている。直近のラウンドで、同社の調達資金総額は約1,500万ドル(18億円)となった。

文=ライアン・マック(Forbes)/ 翻訳編集=上田裕資

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