北米

2025.03.31 15:00

JPモルガンを騙したフィンテック企業の創業者に有罪判決、禁錮30年の可能性

フィンテック企業Frankの創業者、チャーリー・ジャビス。写真中央(MEGA/GC Images)

フィンテック企業Frankの創業者、チャーリー・ジャビス。写真中央(MEGA/GC Images)

米国のフィンテック企業Frank(フランク)の創業者、チャーリー・ジャビスは3月28日、自身が立ち上げた同社を2021年に1億7500万ドル(約262億円)で買収したJPモルガン・チェースを、「顧客数を大幅に水増して騙したと」して、詐欺罪で有罪判決を受けた。

現在32歳のジャビスは、自社の顧客数を実際の10倍に水増ししたとして検察から起訴されていた。

彼女が2016年に創業したFrankは、学生のローン申請のプロセスを改善するためのソフトウェアを提供し、投資会社アポロ・グローバル創業者のマーク・ローワンといった著名なベンチャー投資家の支援を受けていた。

フォーブスの「30 UNDER 30」に2019年に選ばれた経歴を持つ彼女は、JPモルガンによる民事訴訟を引き続き抱えている。詐欺容疑を否認し無罪を主張していたジャビスには、最長で禁錮30年の判決が下る可能性があるとNBCニュースは報じている。

ニューヨーク・タイムズ紙によれば、JPモルガンは、今回の裁判とは別に起こした民事訴訟で、ジャビスに支払った1億7500万ドルを回収しようとしている。Frankのエンジニアリング責任者のパトリック・ヴォヴォールは、彼女から「400万人のユーザーがいるように見せかけるための偽のデータ」の作成を依頼されたが、それを拒否したと裁判で証言していた。

ニューヨークの裕福な地域で育ったジャビスは、ペンシルベニア大学ウォートン校を卒業した後にFrankを立ち上げていた。大学の学費が非常に高い米国では、多くの学生が連邦政府の助成金や学生ローンを利用しているが、その申請のためのプロセスの「The Free Application for Federal Student Aid(FAFSA)」が非常に煩雑であることが障壁となっている。2016年に設立されたFrankは、このFAFSAの申請プロセスを簡素化するためのプラットフォームを提供し、「高等教育のためのアマゾンにしたい」とジャビスは述べていた。

米国教育省は、2017年にFrankが連邦政府と提携していると誤解させるような表示をしていたとして同社を提訴していた。この訴訟は、その翌年に同社がウェブアドレスの変更し、政府とは無関係であることを明確にすることに同意したたことで和解に至っていた。

ジャビスはその後、Frankが「6000以上の大学で500万人以上の学生を支援した」と主張するようになった。しかし、JPモルガンがこれらの学生への連絡を試みたところ、その主張が嘘であることが判明し、2022年に彼女を提訴した。司法省もその4カ月後に訴訟を起こし、ジャビスを銀行詐欺および通信詐欺で起訴していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事