マーケティング

2025.03.27 08:45

プロ野球の試合動画配信禁止令、誰でも中継可能な時代に有効なのか

Getty Images

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もちろんと言ってはなんだがMLBでも原則動画撮影は禁じられている。

以下は、ドジャースタジアムにおけるポリシーの引用だ。

Still and video cameras are permitted in Dodger Stadium for personal use only. Taking photos or videotaping any game action is prohibited. Fans may not block aisles or obstruct the view of others. Professional photographic tools (such as tripods, telephoto lenses, etc.) are not permitted in the stadium. Lenses cannot exceed 6" in length.

だが、先日のロサンゼルス・ドジャーズ対シカゴ・カブスの試合を眺めれば、誰でもわかる通り、多くの観客が思い思いにスマホで撮影を敢行しているのが実情だ。2025年の開幕シリーズ、大谷翔平選手のホームランの動画をSNSにアップしている友人・知人がいたのは、私だけではないだろう。これこそが「2020年5G元年」の記事で予見した時代だ。5万人の観客が撮影し、それをアップロードしたら、いったい誰がそれを監視し、阻止することができようか。著作権管理につねに目を光らせているMLBでさえもが、有効な手段を打ち出せない時代なのだ。

スポーツ団体がどのような規約、ガイドラインを打ち出そうが、高画質スマートフォンと大容量低遅延5Gの登場により、スマホ・ユーザーのすべてがメディアの性質を持ちうる21世紀、個人よる動画配信という潮流は食い止めようがない。一方で、個人よる動画撮影配信が、スポーツのプロモーションやマーケティングに一役買っているという側面も否めない。

「一億総メディア」と化した今日の日本において、プロ野球2025年シーズンの試合動画はどの程度マーケットに出回るのか……NPBの規約は果たして有効なのか……その行く末を見守りたい。2025年のプロ野球は3月28日、開幕を迎える。

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