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欧州

2025.03.12 11:00

ウクライナの無人艇からFPVドローンが発進、ロシアの防空車両2両を攻撃

Shutterstock.com

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ドローン(無人機)の艦載・発進に特化した軍艦を開発している海軍は世界にいくつかある。海軍ながら現在は大型艦を一隻も保有していないウクライナ海軍は、沿岸などの目標を攻撃するFPV(一人称視点)自爆ドローンを発進させる無人水上艇(USV)を実戦配備し、世界に先んじた。

このドローン搭載USVは昨年就役した。ウクライナ海軍とウクライナ保安庁(SBU)はこのほど共同で、大胆な攻撃を成功させた。黒海を航走していったあと、無人艇はFPVドローンを発進させ、ロシア軍の防空車両2両(オサーAKMとストレラ-10)を破壊したもようだ。

ウクライナ軍向けにドローンを購入するための寄付を募っている財団「ステルネンコ・コミュニティー」が7日、映像を公開し、USVとクワッドコプター(回転翼4つの無人機)が「敵の後方深く」で2両に対する攻撃を遂行したことを報告した。「すばらしい戦果は、SBUと協力した海軍の戦闘行動、ウクライナの技術者たちによる革新的なソリューション、そして皆さんの寄付によって達成されました」とたたえている。

専用のコンパートメントにFPVドローン4機を積めるようになったことで、「シーベビー」(全長6m)や「マグラV5」(同5.5m)などが知られるウクライナのロボット艇は、攻撃可能な目標の範囲が広がった。

ロボット海戦

ロシアがウクライナに対して起こして4年目に入っている戦争で、ウクライナのUSVは以前はもっぱらロシアの艦艇を攻撃目標とし、投入されるUSVは使い捨てだった。船体に爆薬を積んだUSVはロシア支配下の港に潜入し、ロシア海軍黒海艦隊の艦艇に体当りした。2024年2月から6月にかけてクリミアの停泊地に対して行った一連の襲撃では、ロシア海軍のコルベット1隻や揚陸艦1隻、哨戒艇1隻、タグボート1隻を相次いで撃沈した。

ロシア海軍がUSVを迎撃するため戦闘機やヘリコプター、哨戒艇を投入するようになると、ウクライナの海軍やSBU、国防省情報総局(HUR)は昨年、一部のUSVに対空ミサイルや、遠隔操作で照準を合わせる機関銃を装備させるようになった。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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