インドネシアの大手菓子メーカーYupi Indo Jelly Gum(ユピ・インド・ゼリーガム)は、インドネシア証券取引所での新規株式公開(IPO)を通じて、最大2兆1300億ルピア(約192億円)を調達する計画だ。Yupi(ユピ)と呼ばれるカラフルなパッケージに入ったグミ菓子で有名な同社は、上場にあたっての評価額を13億ドル(約1920億円)としている。
目論見書によると、ユピは発行株式の約10%にあたる最大8億5400万株を1株あたり2100ルピアから2500ルピアで売り出す予定で、そのうち約2億5000万株は新規発行株となる。ブックビルディングは、3月10日に終了予定で、取引開始日は21日とされている。
同社は、IPOで調達した資金を運転資金への充当や、生産能力の拡大に充てる計画で、その中にはジャカルタから東へ約700キロメートル離れた都市のンガンジュクで4370億ルピア(約40億円)を投じて建設する新工場が含まれる。
東南アジアを中心に36カ国以上でグミやキャンディを販売するユピは、インドネシア人富豪のフソド・アンクソブロトの支援を受けている。
フォーブスは、大手財閥グヌン・セウグループを率いるアンクソブロトとその家族の保有資産を13億ドル(約1920億円)と試算している。アンクソブロトの故人の父は、1953年に同社を先物取引の企業として立ち上げた後に、不動産や農業分野などに事業を多様化させていた。