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経営・戦略

2025.02.12 16:00

メタが韓国の半導体新興FuriosaAIと買収協議、「自社製AIチップ」開発に向け

Shutterstock.com

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米メタは、韓国の人工知能(AI)向け半導体スタートアップ、FuriosaAI(フュリオサAI)の買収に向けて交渉中であることが事情に詳しい関係筋の話で明らかになった。AI関連の取り組みを強化するメタは、この買収によってエヌビディアの製品に代わる自社製チップの開発を加速させようとしている。

関係者の1人によると、この取引は早ければ今月中にも完了する可能性がある。また別の関係者によれば、フュリオサAIの買収交渉を進めているのはメタだけではないという。フュリオサAIの広報担当者は「憶測についてのコメントは控える」とし、メタもコメント要請にすぐには応じなかった。

ソウルを拠点とするフュリオサAIは先週、オンラインゲーム企業Com2usの元CEOであるソン・ジェジュンが設立したベンチャーキャピタル、CRIT Venturesから20億ウォン(約2億1500万円)を調達したばかりだ。同社の評価額は明らかになっていない。

韓国ハイテク大手のネイバーや、ソウルを拠点とするDSCインベストメントを初期投資家に持つフュリオサAIは、これまで累計1700億ウォン(約176億円)を調達している。同社は、サムスン電子やAMDに勤務歴を持つペク・ジュンによって2017年に設立された。直近の開示書類によるとペクは、フュリオサAI株の18.4%を保有している。

フュリオサAIは昨年8月、台湾のカスタムチップメーカーであるGlobal Unichip(グローバル・ユニチップ)との提携で開発した「RNGD(レネゲード)」と呼ばれるチップを発表した。同社によれば、このチップの強みは消費電力を大幅に抑えた点にある。「エヌビディアの最新型GPUの最大熱設計電力(TDP)が1200ワットであるのに対し、RNGDチップはTDPをわずか150ワットに抑えている」と、フュリオサAIはブログで述べていた。

そのため、このチップはメタのLlama 2(ラマ2)やLlama 3(ラマ3)などの先進的な生成AIモデルを大規模に展開するのに適しているという。

AIモデルを駆動するプロセスの「推論」に特化したAIチップであるRNGDは、SKハイニックスが開発した広帯域幅メモリのHBM3を搭載している。HBM3は、AIコンピューティングに必須とされる高性能メモリだ。
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編集=上田裕資

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