MBKは、米国の半導体テスト企業Formfactor(フォームファクター)と共にコンソーシアムを組み、FICT株の100%を保有する日本の投資会社、アドバンテッジ・パートナーズと株式譲渡契約を締結した。MBKがFICTの80%を取得し、フォームファクターが残りの20%を取得する。
日本の長野県を拠点とするFICTは、約50年前に富士通のプリント基板部門として設立された企業で、2002年に富士通からスピンオフしていた。同社は、高性能のプリント基板を製造する企業で、スーパーコンピューターの「富岳」や「京」の基板を製造した実績を持つ。
MBKは、人工知能(AI)ブームに後押しされた半導体製品の需要増加を理由にFICTへの投資を決定したと説明した。この取引は、今四半期中に完了する見込みだとフォームファクターは別の声明で発表した。
運用資産額が310億ドル(約4兆7000億円)を超えるMBKは最近、世界最大の亜鉛製錬会社である韓国の高麗亜鉛の経営権取得を目指す動きで注目を集めている。同社は昨年9月、高麗亜鉛の筆頭株主である永豊(ヨンプン)と組んで、2兆ウォン(約2270億円)の公開買付(TOB)を実施し、より大きな持ち分を確保することで会長のチェ・ユンボムを経営から排除しようと試みた。
しかし、MBKと永豊の連合の試みは、1月下旬の臨時株主総会で、米国のベインキャピタルや親密なグループと連合を結んだチェ会長に阻止された。これに対し、MBKと永豊側は、チェ会長や経営陣による議決権制限に対して法的措置を取る方針を示している。
(forbes.com 原文)