スポンサー収入の急増は部分的にはメジャーなプロスポーツに関与したいという需要の表れでもある。だが、チームやリーグが企業に提供するものも一層ひねりのあるものになりつつある。スタジアムやアリーナでは特別観覧席は従来のようには重視されず、より幅広いプレミアムな座席体験ができるスペースとして一部を活用し、それぞれにスポンサーの名前を冠することができるようになっている。一方、SponsorUnitedによると、メジャーのプロチームは平均して10社のアルコール販売企業をスポンサーに抱えるなど、かつてのような1社独占という融通のきかないものではなくなっている。また、デジタル広告の登場で広告枠の提供方法が変わり、これまで以上にカスタマイズできるようになっている。
カーネギーメロン大学テッパー・スクール・オブ・ビジネスのティム・ダーデンジャー准教授は「スポーツマーケティングに数百万ドル、数億ドルを費やしたいと考えている企業にとって重要なのは、関心を持ち、魅了されたオーディエンスにより効率的にリーチすることだ」と話す。「テクノロジーを使って顧客にリーチし、そのメッセージをパーソナライズすることは、各リーグがスポンサーシップを増やすのに重要な役割を果たす」とみる。